ラウンド中に「あれ、お腹に違和感が・・」となれば、焦ってしまいます。プレーやスコアのことはもちろんのこと、周りに迷惑をかけるのでは、と不安になります。トイレは生理現象なので仕方ありません。ところが、あまりに同伴者や後続組のことを考えて、我慢して体調を崩してしまったら、楽しいラウンドがもったいない。誰もが突然の激痛に襲われる可能性がありますが、そんな時に困らないよう対応策を考えていきましょう。
◆乗用カートの種類で後続組の対応が変わる?
乗用カートには2種類あり、ひとつは自分で運転する自走用カート、もう1つはリモコン式(電磁誘導式)カートです。自走用カートは、フェアウェイ乗り入れ可能なコースでよく見かけることができます。リモコン式は、自分で運転することはできず、決まったルートを移動してくれるカートです。
自走用カートに乗車している場合は、状況などによりますが、後続組に先に行ってもらうのも1つの方法です。ただし、マスター室に連絡をして問題がないかなど、確認する必要があります。腹痛で苦しんでいる本人の気は楽になるし、なにより後続組にかける迷惑を最小限にすることができるでしょう。
リモコン式カートの場合は一大事です。決まったルートを移動しているので、コース内では簡単に順番を前後させることができません。同伴者はトイレの時間を待ってもらうように、後続組にお願いするしかありません。トイレは生理現象ですし「お互いさま」という部分があります。もし、前の組にお願いされたら、10分ぐらいは待ってあげましょう。
とはいえ、トイレに行きたい人は、スコアなど考えると悔しい思いをしますが、同伴者や後続組のことを考えて「〇番で合流するので先にプレーしてて下さい」と声掛けしておくことも大切ですよね。お互いがお互いを配慮することが望ましいでしょう。
ちなみに、トイレ終了後は安心感からかクラブなどの忘れ物が多くなります。忘れ物などしないように気を付けましょう。
後続組に先に行ってもらったり、トイレを待ってもらうのは緊急対応になります。トイレは生理現象なので致し方ないところはありますが、ラウンド前にトイレの確認と準備をしておく必要があります。
◆スタート前にクラブハウスでトイレに行く
ゴルフはスタート時刻の1時間前には、クラブハウスに到着していることがマナーとされています。まずは、ラウンド前にトイレを済ませておきます。あわせて、フロントもしくはスコアカードの裏に記載されているトイレの数や設置コースを把握しておくといいでしょう。2〜3ホールごとにトイレが設置されているコースもあれば、ハーフごとに1か所しかないゴルフ場もあります。だいたい、ハーフを回るのに2時間半程度かかると言われています。しかし土日などの休日は、コースが混みあっている可能性があり、3時間かかる場合もあります。トイレの場所を把握できていれば、少しの尿意・便意だったとしても先に済ましておくなど準備をすることができますね。
お薬を準備しておく
ゴルフは朝が早かったりと普段のリズムと違うため、お腹を下しやすくなります。そんな時は下痢止めなどのお薬に頼ることも必要でしょう。最近の薬は水なしで飲める物も多いため、ラウンド中でも飲むことができます。万が一に備えて、キャディバックに入れておけば、精神的にも安心できます。
トイレを気にして水分補給をしないのは一番ダメ!
水分補給をするとトイレが近くなったり、たくさん水分を取るとお腹を下しやすくなるから、水分補給をしぶる人がいます。ですが、今は一昔前の夏の暑さとは比べ物にならない程、暑くなってきているので、水分補給をやめることは絶対にやってはいけません。もし、熱中症になってしまったら、もっと危険な状態になってしまいます。
トイレが不安なら、お茶などのカフェインが含まれている飲み物は、利尿作用があるので避けると良いでしょう。代わりに、スポーツドリンクは「水分・糖質・電解質」が含まれているため、夏場の運動には最適な飲み物になります。塩分やミネラル、糖が含まれているので、プレー中に失われたミネラルを吸収できて、しかもすぐにエネルギーに変えることもできます。
トイレは生理現象であり、全てのゴルファーに共通することです。なので、絶対に我慢する必要はありません。ただ大切なのは、薬を準備しておくこと。嫌な予感がしたら、まだ余裕があるときに「次のホールで合流しよう」など事前に対策していることです。せっかくのラウンドです。みんなが楽しめるように行動していきましょう。
取材・文/夢書房