待ちに待ったパリ五輪が開幕し、様々な競技でメダル獲得のニュースが流れています。そんな中、男子ゴルフ界にも嬉しいニュースが飛び込んできましたね。日本代表選手のひとり、松山英樹プロが銅メダルを獲得! ゴルフ競技は、今回のパリ五輪で5回目の開催ですが、日本人男子のメダル獲得は初。東京五輪では、銅メダルを争う3位決定戦に敗れてメダルを獲得できなかった松山プロ。今回は、その雪辱を果たした形となりました。
◆世界ランク1位も参戦! 白熱した男子ゴルフのメダル争い
メダル争いは、最終日のバックナインに入っても熾烈なまま。現在世界ランク1位のスコッティ・シェフラー選手(アメリカ)と同14位のトミー・フリートウッド選手(イギリス)による金メダル争いと、同12位の松山英樹選手と同10位のジョン・ラーム選手(スペイン)による銅メダル争いという形になりました。
最終日に9アンダーを叩き出し、トータル19アンダーで先にホールアウトしていたシェフラー選手がドライビングレンジで待つ中、同じく19アンダーの最終組でラウンドしていたフリートウッド選手が17番ホールで痛恨のボギー。最終ホールはパーで取り返すことができず、シェフラー選手が金メダルを獲得しました。
最終組のひとつ前でまわっていた松山選手は、インの後半になってなかなかバーディが取れず、17アンダーでホールアウト。最終組でまわるフリートウッド選手とラーム選手の結果によってメダル獲得の有無、もしくはその色が変わるという状況となりました。ラーム選手が17番、18番で連続ボギーを叩き、松山選手の銅メダル以上が確定。その後、フリートウッド選手が18番をパーでホールアウトしたことで、銅メダルが確定しました。
【男子競技の最終結果】
優勝 ‐19 スコッティ・シェフラー(アメリカ)
2位 ‐18 トミー・フリートウッド(イギリス)
3位 -17 松山英樹(日本)
4位 -16 ビクトル・ペレズ(フランス)
5位 -15 ローリー・マキロイ(アイルランド)/ジョン・ラーム(スペイン)
◆「五輪ならでは」が新鮮で楽しさ倍増!
出場選手は、各国からの代表60名。予選落ちはありません。予選落ちが無い大会は通常のツアーでもたまにありますが、出場選手が少ないにも関わらず3位まで価値がある形はオリンピックならではのこと。「3位になるために、こんなに頑張ったことはないよ」とは、東京五輪で7人によるプレーオフの末に惜しくも銅メダルを逃したローリー・マキロイ選手の言葉。メダル獲得がかかる松山選手の最後のバーディパットも、優勝には届かないものであっても、かなり気合が入っていたように感じました。
選手に対する声援も、とても印象的でしたね。最終ホール、グリーン片側は池というロケーションで、その反対岸をも囲むほどの多くのギャラリーも目を引きましたが、そんな中で優勝したシェフラー選手にかけられた声援は「USA!」。通常のツアーではありえない国名での声援は、まさにオリンピックと言えます。
◆8/7から女子ゴルフ競技もスタート! 勝負は最終4ホール
男子競技が終了し、間もなく女子競技が始まります。第1ラウンドは、7日の水曜日から。土曜日が最終日になるので要注意ですね。トップのスタート時間は、日本時間の16時。日本の代表選手は、今年の全米女子オープンで優勝している笹生優花プロと国内ツアーの年間女王である山下美夢有プロの2名です。
男子の最終日を見てもわかるように、最後4ホールを逃げ切るのは相当なプレッシャーのようです。距離はそれほど無いとはいえ、狭いフェアウェイに深いラフ。しかも、後半は池が絡むホールが多く、最後までわからない展開となるのは間違いないでしょう。
日本時間の16時にトップがスタートというのも、海外の大会にしては観戦しやすい時間帯と言えます。今季は特に世界での活躍が目立つ女子ゴルフの日本勢。メダル獲得にも期待が高まりますね。メダルを期待して、「JAPAN!」と応援しちゃいましょう!
◆おだみなプロフィール
おだみな/元プロキャディ。男子、女子両ツアーで活動し、宮里藍プロのデビュー年からアメリカ本格参戦までの専属キャディとして転戦。現在は二児の母をしながら、近所のゴルフ場でハウスキャディとしてアルバイト中。学生時代に家族の影響でゴルフを始め、ゴルフ歴だけは長いがスコアはイマイチ。