こんにちは。ハウスキャディ歴●年のB子です。暑い季節になり、ゴルフ場の来場者数もやや減少傾向。年配の方の来場が減って、割引券をお持ちになった若年層プレーヤーの割合が増えました。若いお客様が多くなると、当然の如くキャディ付きの組は減り、セルフでの予約が大半という状況になります。
セルフの組が増えると、様々な問題が出てきます。スロープレーはもちろん、ルールを無視したプレーヤーが増え、お客様同士のいざこざなども起きがちです。もしかしたら、気づかぬうちにルールやマナーの違反をしているかも? そうならないために、セルフプレーにありがちなルールやマナーの違反についてお話していきます。
◆ゴルフ場の許可なくバックティを使用
私が勤めるゴルフ場で最近最も問題になっているのは、勝手にバックティを使用してしまうこと。スタートホールではレギュラーティを使用していたのに、スタッフの目が無いところではバックティに変更するなど、そのやり方は悪質です。しかも、スロープレーで前の組と開けてしまうので、様々な対処をせざるを得ない状況になっています。
まず、バックティやチャンピオンズティと呼ばれる距離のあるティの使用についてですが、必ずしも誰でも利用できるというものではありません。利用したい場合には、事前にゴルフ場に確認する必要があります。もちろん、誰でも利用可能なゴルフ場もあります。シーズンによって、使える時期と使えない時期とに分けている場合もあります。ゴルフ場のメンバーと一緒でないと利用できない場合や、普段のスコアが80台であること、または他のゴルフ場のハンディキャップが分かるものを提示できることなど、様々な条件があることも。女性でももちろんその条件に当てはまれば、バックティを使用することが可能です。
◆カート乗り入れのルール無視
カートをフェアウェイに乗り入れできるゴルフ場が増えています。でも、「フェアウェイへの乗り入れが可能」なだけであって、どこにでもカートで行って良いというわけではありません。ショートホールの乗り入れ禁止や、グリーンの60ヤード以内には入れないといったルールを定めているゴルフ場が多いですね。
カート道とは違う方向からグリーン奥まで行ってしまう方や、グリーンの側まで行ってしまう方もいます。時には、無理な場所を走行して横転させてしまう方も。大怪我にも繋がることなので、指定された場所だけの走行を心がけましょう。
曲げてしまったからといって、林の中もカートで走行してしまう方がいますが、林の中には張り出した枝などがあり、ぶつけてカートの屋根を剥がしてしまったお客様もいます。後ろの組から見えない位置にカートを止めてしまうことで、後続組が勘違いして打ち込んでしまう危険性も。ボールを探しに行く際は、カートは見える位置に止めておくようにしましょう。
◆「ファー」を言わない
ボールが飛んできても、「ファー」が聞こえなかったという状況が増えています。「ファー」を言わないというより、まさかそんなに曲がっているとは思わなかったというお客様が多いかもしれませんね。けれども、木などに当たって思わぬ方向に飛んでしまうケースも多いです。少しでもホール外に出そうだったら、「ファー」を忘れずに言うようにしましょう。声掛けをせずに誰かに当ててしまった場合は、全てプレーヤーの責任になります。念のための声掛けが、後々の自分を守るということを忘れないようにしましょう。
◆泥酔状態でのプレー
朝から缶ビールをプシュッ!…というレベルではなく、カートの後部座席の足元が埋まってしまうほどのクーラーボックスを持ち込んで、スタート前からボトルを開けてしまうという強者のグループもいますね。お酒自体はマナー違反ではありませんが、ゴルフに来ているのか飲みに来ているのかわからないようなお客様達はマナー違反と言わざるをえません。大声でお話されながらラウンドし、所かまわずトイレを済まされたり、後半に入るとカートで寝てしまったりする方も。誰かに迷惑をかけているわけではないとはいえ、ゴルフ場としては大変困るお客様と言わざるをえません。
ルールを無視したプレーを見つければ、ゴルフ場としてはまず注意をしますが、それが数回続けば今後のご予約をお断りすることも。自分たちは大丈夫と思っていても、もしかしたら何かルールやマナーの違反になっているかもしれません。一度、振り返ってみてはいかがでしょうか。
◆キャディのB子 プロフィール
キャディのB子/あるゴルフ場のアルバイトキャディ。学生時代に家族の影響でゴルフを始め、大学のゴルフサークルに所属。就職活動に失敗し、ハウスキャディのアルバイトをして就職先を探すはずが、キャディが天職と気づく。シャンクが一番の敵。