ばね指は、手や指に負担がかかることで発症する腱鞘炎の一種で、とくにゴルフ初心者に多く見られる症状です。場合によっては手術が必要になることもあります。 ゴルフを始めたばかりの方が悩まされやすいこの症状ですが、今回はゴルフの練習後に指が痛くなる原因や、ばね指の予防・対策について詳しく解説します。
◆ばね指とはどんな症状?
ゴルフの練習やラウンド後に、手や指に痛みを感じた経験がある方は少なくありません。その痛みの原因の一つとして考えられるのが「ばね指」です。ばね指は腱鞘炎が進行し、指を曲げた後に伸ばそうとしてもスムーズに戻らなくなる症状で、無理に指を伸ばせば、ばねのように急に動く様子からこの名前がつけられました。
ゴルフでは、スイング時にクラブを強く握るため、練習に励む人ほど手指に大きな負担がかかります。 インパクトの瞬間にはクラブボールからの衝撃が手に伝わりますが、ゴルフ初心者は、無意識のうちに過剰な力を使いがちで、これが練習後の痛みにつながるのです。
◆握りすぎが原因? ばね指になりやすい心理状況も
ゴルフを始めたばかりの方や、まだスイングに慣れていない方は、クラブの握り方に力が入りすぎる傾向があります。 慣れないうちは「しっかり握らなければいけない」という意識が働き、強く握りすぎてしまい、手や指に過剰な負担がかかり、腱鞘炎やばね指になりやすくなります。
また、 ボールを遠くに飛ばしたい、正確に打ちたいという気持ちが強い人ほど、ばね指になってしまう傾向に。 さらに、痛みが慢性化すると指の可動域が狭まり、ゴルフのプレー自体が困難になることもあります。
上級者も含めて、無意識に手指に力を入れすぎていることが原因となることが多いので、ゴルフの練習やラウンド中に手指の痛みを感じた際には注意が必要です。初期に対処することで、より深刻な症状を気にすることができます。
◆ばね指を予防し快適なゴルフライフを
ばね指を予防するためには、まずグリップを強く握りすぎないことが大切です。 手や指に無理な力をかけずにスイングしよう、練習の際には正しいフォームとリラックスした状態を心がけ、インパクトの瞬間に無駄な力が入らないよう、スイング全体のリズムと力加減を見直すことが重要です。
また、練習前にはストレッチやウォーミングアップを行い、手や指の筋肉や腱をしっかりとほぐすことが効果的です。簡単な手指のストレッチやマッサージを取り入れることで、練習時に余分な力が入らず、手指への負担が軽減されます。また、手や指専用のサポーターを使用することで、衝撃や負担を軽減することもできます。
練習後やラウンド後に手指の痛みが出た場合は、まずその部分をしっかり休めましょう。 無理に練習を続けると、症状が悪化する可能性があります。医師の診断を受け、適切な治療を行うことが大切です。
ゴルフは楽しいスポーツですが、体に負担をかけずに長く続けるためには、正しいケアが必要です。真剣に練習することが重要ですが、無理をしすぎず、グリップ力加減やフォームまた、日常的にストレッチやマッサージを取り入れ、手の指のバランスを整えることで、痛みを予防し、快適なゴルフライフを過ごすことができます。
取材・文/夢書房