レッスンプロがゴルフ初心者に戻ったら、どのようにスキルアップする?最速で上達する方法を聞いてみた

現在ゴルフに関してさまざまな上達法が溢れており、何をどのようにスキルアップしていけばいいのか分からない初心者も多いのではないでしょうか。延べ5万人以上ものゴルファーを教え、そのうちの90%以上の生徒を100切りの道に導いてきた村井良行プロに「もし自分が初心者に戻ったらどのように練習するか」という視点で、効果的な上達方法を教えてもらいました。

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―レッスンプロとしての経験を活かして、初心者に戻ったらまず何を始めますか?

村井プロ(以下、村井)「まずはゴルフを教えてくれるいい先生を見つけることですね。いい先生というのは『自分と話が合う』『喋りやすい』『説明が分かりやすい』といった特徴があります。話が合って喋りやすい先生であれば練習も楽しく継続できるでしょうし、説明が分かりやすければ効率的に上達できるはずです」

― 初心者時代に戻ったら、どういった練習に多くの時間を費やしますか?その理由も教えてください。

村井「まずは、自己流でゴルフの雑誌や動画などを一切見ずに、先生に言われたことをひたすら練習します。今ではゴルフの上達法がたくさんありますが、そういった情報は全て排除します。ちょっと上手くいかないと、『○○するだけで○○できる』といった美味しそうな情報に飛びつく人も多いですが、パッと実践して上手くなるほどゴルフは甘くありません。どういった練習が必要になるかはその人の特性によって変わるため、そういった意味でも初心者のうちは、しっかりと先生に見てもらうことが大切です」

― 実際のラウンドではコースマネジメントも大事になってきますが、どのように学んで実践していきますか?

村井「ゴルフが上手くなるかならないかは『環境』がすべて。ゴルフの場合、ラウンドをすればするほど上手くなります。またコースに行かないと課題が見つからないので、ラウンド数を重ねることがとても大切です。またラウンド中は『自分ができること以上のことをしない』という意識することで、スコアもまとまりやすくなります」

― 数多くのレッスン生のなかで、上達が早かった人の特徴を教えてください。

村井「『ラウンド数が多い』という特徴しかありません。逆に言えば、ラウンドに出ないと上達するのは困難だということです。スコアに関しては、100切りが初心者にとって大きな目標となりますが、スコア100を切る人はボールが曲がらない人が多いです。しかし、80台や70台を出すにはまた違った能力が必要になってきます。そのため、最初は130も打っていたのに80台まで行く人もいれば、90台はすぐにでたけどそこからスコアが伸びない人もいるため、個人差もあります」

― 初心者の間でも早めに買っておいた方がスコアアップにつながるゴルフグッズがあれば教えてください

村井「時計型のナビとパターマットがおすすめです。時計型のナビは、コース上での距離測定や戦略立案に役立ち、初心者でもコースマネジメントを学びやすくなります。常に手首に着けられるので、プレー中でも簡単に情報を確認できる便利さがあります。パターマットは自宅でも気軽にパッティング練習ができるため、日常的に技術を磨くことができます。パターはラウンド中に一番使うクラブであり、全体のスコアに大きく影響するため、継続的なパター練習によって大きくスコアアップを図れます」

初心者が最速で上達していくには、自分に合った先生を見つけ、その指導に対して素直に従いましょう。また世の中に溢れる「手軽な上達法」などの情報に惑わされず、実際のコースでプレーを重ねていくことが大切と言えそうです。

教えてくれたのは/村井良行プロ
JGTOトーナメントプレーヤー。オーストラリアやアメリカにゴルフ留学し世界の最新ゴルフ理論を学ぶ。帰国後ツアー帯同キャディーをして第一線のゴルフを間近で見て腕を磨き23歳でプロ転向。レッスンの道に進むと延べ5万人以上のレッスンの実績を積み、生徒のうち約90%は100切りを達成する。さらにその中の10%のゴルファーはベストスコア70台を達成するなど、生徒からの信頼も厚い。

取材・文/夢書房

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