ゴルフは屋外で長時間プレーするスポーツなので夏の暑さや冬の寒さ、突然の雨などによって具合が悪くなったり、ケガをしてしまうことも。もし、ラウンド中に体調不良になったらどうすればいいのでしょうか。
◆マナー違反ではない! 具合悪くなったらすぐに休憩を
ゴルフのラウンドは、ゴルフ場の混雑具合にもよりますが、丸一日かけてだいたい5〜6時間ぐらいでプレーをします。久しぶりのゴルフだと張り切るのはいいものの、屋外で長時間プレーしてバテてしまう人やぎっくり腰になってしまう人など、ラウンド中にケガや体調不良になる人はたくさんいます。体調に異変を感じたらまずは、プレーを中断して休憩しましょう。マナー違反と考えて遠慮する人もいるかもしれませんが、体調不良や不可抗力の急用で中断することはマナー違反ではありません。
時間の経過とともに回復しそうな程度の不調であれば、まずはカートで休息をとりましょう。カートに待機していれば中断したホールはスコアを記録できませんが、体調が回復すれば、すぐにプレーを再開することができます。マナー違反にもならないので、体調に異変を感じたら無理せずに、すぐに休憩しましょう。
ラウンドの続行ができないほどのケガや不調ならば、ただちにゴルフ場に連絡をし、クラブハウスに戻るべきです。ゴルフ場には医務室が併設されているところもあるので、そこで処置をしてもらいましょう。それでも、体調が改善されない場合は、受付に報告をして帰宅することを考える必要があります。ケガや体調不良は、誰しも起こりうることです。症状に合わせて、適切に対応することが大切です。
◆「残り3ホールだから」でも無理は禁物! 中断する勇気をもって
久しぶりのゴルフだから中断するのがもったいないと考え、無理してしまうゴルファーもいるでしょう。しかし、その結果体調が悪化して救急車を呼ぶような事態になったとすれば、ラウンド中止になることもあります。そうなるとゴルフ仲間にも迷惑がかかります。たとえば「残り3ホールだから」といって、無理してしまうケースもあるでしょう。気持ちは分かりますが、ハーフ2時間15分のペースだと3ホールで45分、2時間30分のペースだと50分かかります。通常、3ホールなんてあっという間ですが、体調不良の人が屋外で45分以上いるのはかなり負担がかかります。勇気を持って中断することも重要です。
ゴルフは激しいスポーツではありませんが、年間ゴルフ場では200件の突然死が起こっていると言われています。とくに40歳以上となると突然死のリスクは高くなります。激しいスポーツではないからこそ、知らず知らずのうちに身体に負担がかかっているのでしょう。
体調を回復させて次のゴルフでゴルフ仲間とラウンドを楽しめばいいだけなので、体調が悪いときはしっかり休憩を取ることが大切です。
◆自分勝手な理由での中断はマナー違反!
自分勝手な理由で中断するのはマナー違反です。基本的に、不可抗力によるやむを得ない急用が理由で、同伴者にしっかり了承を得てプレーを止めるなどはマナー違反になりません。しかしスイングの調子が悪く、スコアが出ないなどの理由でラウンドを止めたならマナー違反になります。
スコアが悪く途中からモチベーションが上がらない場合は、あえてスコアを取らずにプレーをして、ゴルフを楽しむ方法もあります。ゴルフにはたくさんの楽しみ方があります。自分勝手な理由でプレーを中断する前に、18ホールをいかに楽しむかを考えれば、自然とマナーを守ることにつながりますし、スコアアップにもつながっていくでしょう。
ゴルフ中の体調不良やケガは、誰にでも起こりうることです。無理せず休憩することが大切で、マナー違反ではありません。特に、長時間プレーする場合は、こまめな休憩を心がけましょう。体調不良を感じたら、無理せずプレーを中断し、回復するまで休憩するか、必要であればクラブハウスに戻り、適切な処置を受けましょう。
取材・文/夢書房