ゴルフはスポーツを楽しむ目的だけでなく、ビジネスにおける人間関係を築く重要なシーンとしても役立っていますよね。一方、ビジネスゴルフではプレーの内容だけでなく、マナーや立ち居振る舞いが大きく影響を与える場合も。女性ゴルファーがゴルフの場でドン引きを招いた大失敗エピソードを、元議員でありメンタル心理カウンセラーの並木まきがお届けします。
1：おしゃれ最優先のウエアで悪目立ち
「暑い日のゴルフで、おしゃれを優先して派手すぎるデザインのウエアを着て行ったところ『遊びじゃないんだから……』と上司から怒られました。どうやら私のコーデが、場にそぐわない印象を与えてしまったみたい。実際にプレー中の雑談で、取引先から『随分と、露出が多いウエアですね？』と嫌味も言われました。そのうえ、クラブやグローブはローンで買った高級品だったので周囲からは“見栄を張っている人”と思われたらしく、そのゴルフを境に社内では悪い噂まで立ってしまいました……。ビジネスにつながればと気合を入れてゴルフに臨んだけれど、やりすぎだったと反省しています」（34歳女性／コンサルタント）
ビジネスゴルフでは、ビジネスシーンと同様にTPOにふさわしいウエアを選ぶのが正解でしょう。シンプルで清潔感のあるコーディネートで好感度を狙っていきたい場面です。
2：話しすぎて怒られた
「取引先とのゴルフに参加をすることになり、ゴルフはコミュニケーションを深める場だと理解をしていた私は、プレー中も過度に自分の話ばかりしてしまって、先輩から話しすぎだと怒られてしまいました。また、私は昔からゴルフをしていたので、ゴルフにまつわる話でも他の人より知識があったために『良かれらな』と思ってアドバイスもしていたのですが、それが取引先を見下す発言にも聞こえてしまったっぽく、大失敗。ゴルフの後半になるにつれて雰囲気が悪くなり、自分では気づいていなかったけれど、あとから先輩に、仕事の場と同じように振る舞ってほしいと指導を受け、反省しました」（36歳女性／金融）
ビジネスゴルフでは、通常のビジネスシーンと同様に気配りのある会話を心がけたいもの。相手の話や場の雰囲気にも注意をしながら、自分ばかりが話しすぎないようにしたいところです。
3：初心者アピールをしすぎた
「仕事の関係でゴルフに誘われたのですが、私はまだまだ初心者で不安も大きかったんですよね。それで、実際にプレーが始まってからも『初心者だから、すみません』と頻繁に謝っていたら、それが言い訳に聞こえたみたいで取引先の社長が機嫌を損ねてしまいました。しかもマナーもあやふやだったから、何度もルール違反をしてしまっていたみたいです。ゴルフが終わってから、一緒に行っていた同僚に社長が『もうあの人とのゴルフはいいです』って言ったらしく、失敗したなって思いました。ラウンド前に、ルールをもうちょっとしっかり調べておけばよかったです」（32歳女性／不動産）
初心者の頃は、ミスをしてもある程度は仕方のないもの。ゴルフのルールを完璧に覚えていなくても無理はありません。しかし「初心者であること」を言い訳にしているように聞こえると、面白く思わない人もいるのは確か。誠実な姿勢を心がけ、言い訳をしているように聞こえない態度を意識することも大切です。
◆ビジネスゴルフではプレーだけでなくマナーや振る舞いも見られている
ビジネスゴルフにおけるゴルフ場での印象は、プレーそのものの技術以上に、マナーや振る舞いも見られています。気遣いと謙虚さをもってプレーに臨むことが、好印象を残すポイント。ゴルフの技術を磨くのと同様に、一緒に回る人たちへの心配りも意識していきましょう。
◆並木まき プロフィール
元市議会議員・時短美容家（一般社団法人 時短美容協会・代表理事）。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎（ちみもうりょう）な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。ゴルフ歴15年のエンジョイゴルファー。
