あなたは嫌われるゴルファーになってない？【ゴルフ初心者の心得】

ラウンド中、夢中になってボールを追いかけていると、自分のプレーだけで精いっぱい、なんてことはありませんか。特にゴルフ初心者の頃は、目の前のボールにどうしても意識が向かってしまい、ラウンド中の同伴者の動きまで頭が回らなかった、という声をよく聞きます。では、どうすればラウンドに余裕が持てるようになるのでしょうか。

今回は、プロアマ戦やイベントなどでさまざまなゲストとラウンドする機会が多いプロゴルファー・竹村真琴さんと、ライザップゴルフで多くゴルファーにレッスンしているトレーナーの富井大輔さんに話を聞きました。

社会人としてのゴルフってなに？

プロゴルファー・竹村真琴（以下、竹村）　最近はセルフプレーが増えましたし、プレーファストも求められているので、そういったことからも、プレー進行は最優先項目なっています。これはゴルフ初心者に限った話ではありませんが、ゴルファーなら誰でもミスは出るので、もしミスしたらクラブを何本か持ってとにかく走る（笑）ことに尽きますね。

ミスが多い人は同伴者に付いていくのに苦労すると思いますが、ラウンド中はほかの人に迷惑をかけないというのが、ゴルフの基本だと思います。

RIZAP GOLF・富井大輔（以下、富井）　そうですね。クラブを持って走っている姿を見れば、本人も努力しているんだなと思えるでしょう。

しかし、ティーショットに必要以上に時間がかかったり、発進するカートに乗り込む前にクラブを収納していたり、グリーン上で同伴者がパッティングをしてから自分のラインをじっくり読み始めたりするゴルファーがいると、見ていてかなり気になります。

プレー進行上のマナーはレベルに関係なく、まず身につけておきたいものです。

竹村　富井さんは女性のゴルファーもレッスンされているとのことですが、女性ならではの悩みや相談を持ちかけられたことありますか？

富井　あえて挙げるとすれば、仕事関係の知り合いとラウンドすることが多いという女性のお客さまから「社会人としてのゴルフのルールやマナーを教えてほしい」と相談されたことがありました。

竹村　“社会人として”のゴルフですか。それは難しそうですね。

富井　いいえ、そんなことはありません。その女性は、ラウンド中、同伴者に迷惑をかけてしまうのではないかという心配をされていたので、私は同伴者を気遣う優しさや気配りを身につけておくのはいかがでしょうか、という提案をさせていただきました。おそらく竹村プロでしたら、そのあたりはすでに心得ていらっしゃると思います。

大切なのは、ゴルフの“所作”ということ

竹村　いわゆる、ゴルフの所作のことですね。プロゴルファーなら当たり前のようにやっていますが、朝イチの挨拶は大きな声でしっかりと、ラウンド中はできるだけ会話をしながら同伴者とコミュニケーションを図る、また先にホールアウトしたら同伴者のクラブをまとめて持っておく、などということでしたら、すでに実践しています。

富井　まさにそういったものです。ホールアウトの際、同伴者にそのような心配りをされるととても嬉しくなりますよね。社会人としてのゴルフとは、ビジネスでゴルフをされる方でも恥ずかしくないプレースタイルのことを表します。

竹村　ライザップゴルフでは、そういった所作もレッスンに取り入れているのですか？

富井　通常のレッスンにはありませんが、リクエストをいただければ、基本のルールやマナー、またゴルフの所作などもお伝えできる準備はしています。

竹村　同伴者への気遣いは、ラウンドの回数を重ねないと本来自発的に動けなかったりするので、それがレッスンと併行して覚えられるのはいいですね。

富井　せっかくレッスンを続けているのですから、是非好かれるゴルファーになっていただきたいものです。

竹村　女性はラウンドしながら同伴者にも気遣いしないといけないので、ラウンドは忙しくなりがちです。でも、それをスムーズにこなせたら、同伴者とはゴルフを通じて、その後もきっといい関係を築けるようになると思いますね。

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取材・文／清水 晃（メディアサンライツ）　写真／山上 忠