「がんばって振っても飛ばない」「いつまでたってもうまくならない」。その理由は、シャフトが合っていないからかも!? 事実、ゴルフがうまい女子の間では、シャフトにこだわる人が増えているとか……。
そこで「Regina」では、女性にとってのシャフトに注目! 素朴な疑問を、プロに分かりやすく解説してもらいます。
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【第7回】フェアウェイウッドやアイアンのシャフトも、ドライバーと同じように考えていい?
A) 地面から打つフェアウェイウッドはアイアンと同じ。アイアンとして考えましょう
これまで、ドライバーのシャフトについてお話してきましたが、今回はフェアウェイウッドとアイアンのシャフトについての説明です。
よく、ドライバーとフェアウェイウッドは同じシャフト。アイアンは別。という人は少なくありません。ですが、じつはこれは正解とは言えません。
フェアウェイウッドはドライバーに似た形をしていますが、ドライバーはティアップして打つもの。フェアウェイウッドはたいてい、芝の上から打つものなので、用途としてはアイアンと同じです。大きいアイアンだと思ってください。
ですから、フェアウェイウッドのシャフトは、アイアンを基準にした流れにするのが正解です。ウェッジからスプーンまでは同じメーカーと考えると、ラクかもしれません。
「トッププロは、フェアウェイウッドとドライバーが同じブランドではないか?」と、マネしたくなるかもしれませんが、プロは地面に置いたボールをドライバーからウェッジまで、クリーンに打つことができますから、すべてのシャフトを同じ流れで組むことにも意味が出てきます。
ですが、アマチュアにはその技術はないため、できるだけやさしく打てるクラブにする必要があります。そのためには、フェアウェイウッドはアイアンからの流れに合わせることが正解なのです。
ちなみに、ドライバーのシャフトが40g台ならフェアウェイウッドは50g台前半、ユーティリティ55g前後、アイアンは60g台という感じの流れならいいと思います。
もしも、お使いのウッド類のシャフトの重さがドライバーと変わらなかったり、アイアンと同じくらいの重量だった場合、不調の原因は、重さのフローのバランスが悪いことにあるのかもしれません。
そういう意味では、ウェッジからフェアウェイウッドまでは同じブランドの純正シャフトという選択が、間違いはないと思います。同じブランドの同じフレックスならば、適正フローに設計されていますからね。
シャフトを変えることで飛距離や方向性を楽しむのは、とくに女性はドライバーだけで十分と言えるでしょう。
ティアップして打つドライバーだけは別物。ウェッジからフェアウェイウッドまでは、同じフレックス、バランスにしましょう
◆番手の“流れ”って?
「今日はドライバーがよかったけど、アイアンがダメだった」その逆もしかり。ミスを少なくするためには、全番手、同じ感覚で打てるのが理想です。そのためには、ドライバーからウェッジまでのクラブの重さの間隔のバランスが整っていることが大切。ドライバーが一番軽く、SWが一番重くなっていれば正解です。(女性の場合、1番手につき約7-9gくらいの差)
その点、アイアンはセット物ならば整えられて設計されているので間違いはありませんが、ウッドやユーティリティを別のメーカーやブランドの物にした場合、ユーティリティの方がFWより軽いとか、FWの方がドライバーより軽いとか。また、極端に重さの幅が開いている番手があるなどのケースが考えられます。
これだと番手ごとに同じ感覚で振ることが難しくなり、自分でもわからずにミスを招ことも考えられるのです。クラブの重さの「流れ」は、じつはとても大切ということを覚えておきましょう。
◆教えてくれたのは 林佳世子プロ
JPLAドラコンプロ。ドライバー最高飛距離299ヤード。ベストスコア65。数々のドラコン選手権で優勝。東京・赤坂の「✓d Golf Academy」(route-d.com)にて、飛距離アップをはじめ、スコアアップのためのレッスンを指導するほか、テレビ、雑誌などで活躍中。Instaglamはコチラ!→(@kayoko00)
◆監修 浦大輔プロ
身長170cm。ドライバー最高飛距離420ヤード。ジュニア時代、数々の試合で優勝経験をもち、東北福祉大学に特待生として入学し、ゴルフ部に入部。現在は、物理学、スポーツ力学、ゴルフクラブのメカニズム、体の構造を研究した、独自のゴルフ理論で、多くのゴルファーのスキルアップをサポート。東京・赤坂の「✓d Golf Academy」(route-d.com)ヘッドコーチ。YouTube 「かっ飛びゴルフ塾」配信中。
取材・文/たかはしよし子 撮影/福田文平