一緒にゴルフをした仲間のスコアがまとまらず、本人が落ち込んでいる様子だと、どんな声をかけるべきか迷ってしまいませんか? その人との関係性にもよるものの、ビジネス仲間やそれほど親しくない人が相手であるときほど、へたなことを言って関係に影響するのは避けたいのも心理でしょう。
同じような言い回しでも、相手の性格や関係性によっては、イヤミや意地悪に聞こえてしまうこともあるだけに、日本語は難しいですよね。
そこで、メンタル心理カウンセラーの並木まきが、スコアがボロボロだった人にラウンド後に、気軽には口にしないほうがいい言葉を解説します。
◆相手の気持ちを理解しない“雑な励まし”は逆効果になることも…
落ち込んでいる相手に言葉をかけるときには、相手の気持ちを考えて励ますことが大事です。よくある適当な言葉をかけるだけの「ただの社交辞令」だと、ときとして相手を不快にさせたりもっと落ち込ませてしまったりといった、“逆効果”になることもあります。
円滑な人間関係には、丁寧なコミュニケーションが基本。ラウンド後の声かけにおいても例外ではありません。
日頃から、思ったことはなんでも言い合える「親友」のような関係性でないかぎりは、相手が間違ったメッセージを受け取るような言い回しでの励ましや声かけは、避けたほうが無難です。
◆落ち込んでいる人に気軽に口にしないほうがいい言葉2選
1:「○○さんより、いいスコアですよ!」
スコアがまとまらず「残念だった」と口にしている人に対して、誰かと比較をして「でも、○○さんよりも、いいスコアですよ!」などと励ますのはNG。プライドをもってゴルフに臨んでいる人ほど、スコアはいつも“自分との戦い”であり、本人が「残念だった」と感じている理由は、誰かにスコアを負けたからとは限りません。比較対象として名前を出された人も不快感を抱く可能性が高いので、安易に誰かと比較をして励ますのは避けたほうが確実です。
また、同様の理由から「○○さん」と第三者の名前を出すのではなく、自分と比較をして「私よりもいいスコアだったじゃないですか〜!」という励ましかたも、おすすめではありません。
2:「あのホールのプレーが悪かったんじゃないですか?」
思ったようにスコアが出ず、残念がっている人とは「今日のスコアがまとまらなかった理由はなんだろう?」といった会話に広がることもありますよね。しかしここで、「あのホールのプレーが悪かったんじゃないですか?」「あのティーショットがヤバかったと思いますよ」などと、具体的な原因を探る発言をむやみにするのはNGです。
実はこの会話は、自分が相手よりも明らかにゴルフ上級者でない限り、言われた相手は「偉そうに上から目線でムカつく!」などと反発をしてしまう可能性も低くありません。「ゴルフのこともよくわかっていないくせに、知ったようなことを言っちゃって!」と思われれば、その後の関係にも影響が出るリスクがあり、おすすめできません。
このほかにも、声をかけられた相手が不快感を抱くような言葉をかけることになれば「よかれ」と思っての行動が、逆効果になると思っておくのが賢明です。
ラウンドをともにすると一緒に過ごす時間が長くなることから、疲れてくるほどにコミュニケーションが雑になってしまう人も。しかし、どんなシーンにおいても「相手の気持ちに寄り添った言葉」を心がけ、お互いに気持ちよくラウンドを終えられるように心がけることが、円滑な人間関係の構築には欠かせません。
並木まき/元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。ゴルフ歴15年のエンジョイゴルファー。