櫻井心那プロは【シーズン4勝】まで31試合! 7試合で4勝を挙げたのは誰?【数字でスゴさを読み解く国内女子ゴルフツアー】

国内女子ツアー第32戦「富士通レディース」では、2日目に63をマークした櫻井心那プロが今季4勝目を飾りました。10代で4勝を挙げたのは史上3人目の快挙です。10代に限らなければ、シーズン4勝を挙げた例は、今回の櫻井プロを含めて55人(重複含む)います。櫻井プロは31試合での達成となりましたが、なんと7試合で達成した選手も。果たして誰でしょうか。

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◆やはりビッグネームが多いシーズン4勝達成者

櫻井心那プロが達成した出場31試合目でのシーズン4勝ですが、試合数でいうと49番目となります。第1位は出場7試合目で達成した22年の西郷真央プロです。ちなみに、このシーズンでの西郷プロはもう1勝挙げていますが、それは4勝目からわずか3試合後の10試合目でした。このシーズン5勝目も最速記録になっています。

シーズン4勝のスピード達成記録第2位は出場10試合目で達成した04年の不動裕理プロと18年の鈴木愛プロです。不動プロは28歳でこの年に7勝を挙げて賞金女王に、鈴木プロは24歳のシーズンで4勝のまま終了し、賞金ランキング3位となっています。櫻井プロは現在19歳であり、10代でシーズン4勝を挙げたのは04年の宮里藍プロ以来2人目になります。なお、宮里プロの04年は5勝を挙げて賞金ランキング2位でした。

シーズン4勝を挙げた選手で、上記以外は塩谷育代プロ、吉川なよ子プロ、天沼知恵子プロ、アン・ソンジュプロ、イ・ボミプロ、山下美夢有プロ、福嶋晃子プロ、稲見萌寧プロ、小林浩美プロ、テレサ・ループロ、安井純子プロ、李知姫プロ、大山志保プロ、諸見里しのぶプロ、張娜プロ、大迫たつ子プロ、涂阿玉プロ、服部道子プロ、横峯さくらプロ、有村智恵プロ、全美貞プロ、上田桃子プロ、平瀬真由美プロ、渋野日向子プロ、高須愛子プロ、古閑美保プロ、森田理香子プロ、小祝さくらプロ、古江彩佳プロ、西村優菜プロがいます。賞金女王や年間女王、永久シード選手など多士済々ですが、やはり一時代を築いた選手でなければ、年間4勝も挙げることはできないといえます。その意味では、今後の櫻井プロの活躍に期待したいですね。

◆飛距離があるからこその60台!?

その櫻井プロですが、スタッツを見ると目を引くのがドライビングディスタンスでしょう。現在4位ですが、256・95ヤードを記録しています。富士通レディースではその飛距離を武器に、第2日に9バーディ、ノーボギーの63をマークしました。今年は例年よりもラフを伸ばしていた同大会ですが、櫻井プロの飛距離だとたとえラフに入ってもショートアイアンやウェッジでグリーンを狙うことができます。それが好スコアをマークした要因の一つでした。

今季は100ヤード以下の距離感に磨きをかけていた櫻井プロです、中途半端な距離をコントロールできるようになり、ピンそばにつける確率もグンと上がりました。

また、60台のラウンド数でも36回で4位タイと好位置をキープしています。これは単純に69以下のストロークを記録したラウンド数がいくつあるかのランキングですが、1位は43回の岩井明愛プロ、2位は42回の山下プロ、3位は38回の小祝プロ、そして櫻井プロと同数の36回で4位タイなのが岩井千怜プロです。どの選手もメルセデスランキングで上位にいますが、やはり60台をどんどん出していかないと、優勝争いに絡めないのが現代のゴルフなのでしょう。アグレッシブなゴルフが頻繁に見られるようになったことも、女子プロ人気の要因かもしれませんね。

取材・文/山西英希

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