莫大な賞金を手に入れられるトーナメントですが、注目すべきはその副賞です。表彰台で選手が車のレプリカキーを持っているのを見たことがあると思います。他にも豪華な副賞や、いつ使うの? と思ってしまう物まで、様々な副賞について紹介します。
◆豪華な副賞の代表格は、やはり車!
豪華な副賞として有名なのは車です。大きい大会であれば、メルセデスベンツやBMW、ポルシェなどの輸入車やトヨタのクラウンなど高級車が贈られています。なかには2位の賞金より高い? と思うような車もあります。高級車であれば、内装などの仕様をオーダー出来るので、大会終了後に色やシートの素材などの打ち合わせをして、副賞が届くまで半年掛かる……なんてことも。しかし、トッププレーヤーなら年に数回優勝することもあります。そんなにたくさん車貰っても困るのでは? と思うでしょう。実は大会により副賞を換金できることもあり、本来の車の金額から7割くらいの額をもらえるようです。換金する選手も居れば家族や友人にプレゼントする人も。家族がとても羨ましくなりますね。
◆インパクト大! 車以外の乗り物は意外な活用法が
車以外にも乗り物が副賞になっているケースがあります。「コマツオープン」では同社のミニショベルカーがプレゼントされます。免許も持っていないし、置くとこもないから貰っても困る! とツッコミが入りそうですよね。2015年に優勝した崎山プロは、副賞のミニショベルカーを台風被害にあった地元へ寄付したことで話題になりました。他の選手はというと、建設業界やスポンサーへ寄付するパターンが多いようです。
キャタピラー社がスポンサーの「CAT Ladies」ではホイールローダーが副賞として贈られます。ホイールローダとは、土をすくって運搬できるバケットを備えた車両で工事現場などで馴染みがあると思います。ゴルフ場でコース整備に使われていることも多いため、自らが所属するコースへ寄贈すると支配人に大変喜ばれるとか。それもそのはず、最新のホイールローダはなんと、300万円以上します。
◆副賞には食べ物もある
スポンサーが食品メーカーの大会なら、食べ物が副賞になっているケースもあります。
たとえば「北海道meijiカップ」の副賞は、なんと明治製品10年分です。またそんなに食べきれないだろ! と思ってしまいますが、こちらも寄付や友人に振る舞うことがあります。
ところで10年分って一日何個食べる計算? と気になった人も多いのではないでしょうか。2022年にmeijiカップで優勝した韓国のイ・ミニョン プロは、児童養護施設にクリスマスプレゼントとして5年分のお菓子2000個を贈っています。ということは1日1個以上のお菓子を食べると想定していて、年あたり400個のお菓子が貰えるようですね。ちなみに、10年分のお菓子が金額としていくらになるのか計算してみました。meijiの代表的なミルクチョコレートを平均価格として、1個140円で計算すると、10年分4000個のお菓子は56万円にもなります。お菓子と言えども10年分となると、かなりの金額になりますね。
◆副賞が……ピアノに牛? ユニークな賞品もいろいろ
他にもユニークな副賞はたくさんあります。宮崎牛1頭丸ごとや、ヤンマーのフィッシングボート。ヤマハレディースではピアノが贈られます。副賞は皆が羨むような高級品もあれば、一般では持て余してしまうような物も。副賞は選手が貰って嬉しい物というだけではなく話題作りや、大会のスポンサーが自社の製品をアピールするためにも使われています。何にせよ、副賞は優勝する実力のある、一流選手に与えられるボーナスのようなもの。豪華なのは当然ですね。
取材・文/夢書房