国内女子ツアー第8戦、フジサンケイレディスクラシックでは、前週にツアー初優勝を飾った竹田麗央プロが、ツアー史上4人目となる初優勝からの2週連続優勝を達成しました。しかも、完全優勝というおまけ付きです。
◆今週は史上初の初優勝から3週連続優勝に挑戦
ツアー初優勝から2週連続優勝を飾った選手は竹田麗央プロで4人目になります。これまで国内女子ツアーで優勝を飾った人数が309人いることを考えると、かなり少ないと言えますよね。初優勝者の中には、海外から1戦だけに出場して帰国した選手もいれば、あえて翌週の試合を欠場した選手もいるものの、それらの選手を含めての確率はなんと約1.3パーセント。いかに今回の記録が珍しいのか分かると思います。
そんな偉業を達成した他の選手は、西田智慧子プロ(90年宝インビテーショナル、富士通レディース)、表純子プロ(05年シャトレーゼクイーンズカップ、スタンレーレディス)、岩井千怜プロ(22年NEC軽井沢72ゴルフ、CAT Ladies)の3人です。ただ、初優勝からの3週連続優勝はまだだれも達成していません。今週の竹田プロがその偉業に挑戦するわけですが、現在の調子を考えると、十分チャンスはあるでしょう。
◆意外と多い“初優勝を完全優勝で飾った”選手
ところで、実は今回、竹田プロは“完全優勝”という記録も達成しています。名前だけ聞くと、なんだかすごそうですが、要は初日からずっと首位の座をキープしたまま優勝することを言います。野球の完全試合よりははるかに達成しやすいのか、竹田プロは歴代124人目の完全優勝を飾った選手となります。
それでも、100人以上出場している試合で、初日から最終日まで首位の座を守り抜くのは、単に技術だけでなく、メンタル的な強さも求められます。やはり、すごい記録であることは間違いありません。そこで、過去の完全優勝達成者を調べてみました。最多は通算69勝の樋口久子プロで、17回達成しています。24.6パーセントなので、4回に1回は完全優勝での勝利だったと言えます。
第2位は通算70勝の涂阿玉プロの14回。完全優勝率は20パーセントです。完全優勝を10回以上達成しているのはこの2人のみでした。第3位は岡本綾子プロと大迫たつ子プロの9回。第5位は不動裕理プロの8回。第6位は森口祐子プロ、申ジエプロの7回。第8位は具玉姫プロ、安井純子プロ、平瀬真由美プロ、服部道子プロ、全美貞プロ、鈴木愛プロの6回です。
竹田プロの叔母にあたる平瀬プロが6回達成していますが、通算勝利数の他に、この部門でも叔母越えを期待したいところです。
面白いのは、完全優勝を達成した124人中43人が初優勝だったことです。実に34.7パーセントと3人に1人以上の確率です。初日に首位に立ったら、そのまま勢いで最終日まで駆け抜けたと思われますが、今後、未勝利者が初日に首位に立ったときは、どこまで首位を守り続けられるかに注目してみるのもいいでしょう。