国内女子ツアー第18戦、資生堂 レディスオープンでは、桑木志帆プロが涙のツアー初優勝を飾りました。実は桑木プロ、岩井明愛、千怜プロと同じ02年度生まれなんです。この世代は11勝を挙げていましたが、すべて岩井姉妹によるもの。12勝目にして、ようやく他の選手が優勝を遂げました。これを機に、02年度世代の優勝者が一気に増えるかも?
◆ちょっと似ている99年度世代と02年度世代
02年度世代についに3人目のツアー優勝者が誕生しました。資生堂 レディスオープンを逆転で制した桑木志帆プロです。
54ホールの短縮競技となった今大会、最終日を首位の堀琴音プロと1打差でスタートした桑木プロは9ホール目で逆転。15番ホールで堀プロに並び返されましたが、16番ホールでバーディを奪って1打リードすると、そのまま逃げ切りました。1年前の同大会ではプレーオフに破れ、号泣していましたが、その借りを見事1年後に優勝という結果で返すことができました。
02年度生まれでツアーを初めて制したのは、岩井千怜プロでした。次に勝ったのが岩井明愛プロです。以降、2人でツアー11勝を挙げていましたが、なかなか3人目が現れませんでした。このパターンによく似ているのが、99年度世代です。19年にS・ランクンプロが優勝者第1号になると、その2週間後には稲見萌寧プロが優勝。その後、稲見プロは12勝目まで数字を伸ばしますが、3人目は現れず、23年になってようやく菅沼菜々プロが優勝しました。ちなみに、4人目はまだのようです。
世代最多の優勝者人数15人を誇る98年度世代以降、生まれ世代別優勝者人数の変遷は以下のとおりです。99年度3人、00年度4人、01年度4人、02年度3人、03年度5人、04、05、06、07年度0人、08年度1人。
◆02年度世代は岩井姉妹だけじゃない
02年度世代は、岩井姉妹、桑木プロ以外にも優勝しそうな選手はいます。その筆頭は佐久間朱莉プロでしょう。富士フィルム・スタジオアリス、パナソニックオープン、ワールドレディスサロンパスカップ、RKB×三井松島レディス、ニチレイレディスで勝つチャンスはありましたが、あと一歩及びませんでした。皮肉なことに、RKB×三井松島レディスでは同年代である岩井千怜プロに、ニチレイレディスでは岩井明愛プロに優勝をさらわれています。それでも、「(桑木)志帆の優勝は本当にうれしい。皆、次は私の番だと言ってくれましたが、そうなるように頑張ります」と、桑木プロの優勝は大きな励みになったようです。
佐久間プロだけでなく、優勝争いに絡んだことのある選手は他にもいます。仁井優花プロ、内田こと子プロ、宮澤美咲プロ、小林光希プロです。さらに、今年のステップ・アップ・ツアーでは奥山純菜プロが優勝を飾っています。桑木プロの優勝が導火線となり、次々に優勝者が現れるかもしれない02年度世代に、これかれも注目してみましょう。
写真提供/資生堂