スコアを大きく縮めたいなら、アプローチとパットに磨きをかけるべき。ダブルボギーをボギーに、ボギーをパーにできれば、100の壁はもちろん、90の壁だって突破できる可能性が出てきます。
そこで、ショートゲームの上手さには定評がある村田理沙プロに、状況に応じた打ち方を教えてもらいましょう。
第11回はパッティングのストロークがテーマです。
◆お腹に力を入れたままストローク
私の場合、パッティングの始動の際にどこから動かそうという意識はありません。肩から動かそうが、ヘッドから動かそうが、大きな問題ではないからです。
それよりも大切にしているのが、グリップエンドの向きです。テークバックでもフォロースルーでもグリップエンドが自分のお腹を指していれば、正しい形でストロークできていると考えましょう。
逆に、グリップエンドが体から外れている人は、手首を使い過ぎたり、両手を目標方向に出し過ぎているので要注意です。一度テークバックやフォロースルーでストロークの動きを止め、グリップエンドがどこを向いているのかチェックしましょう。
また、ストローク中の注意点は2つあります。
1つが、グリップをしっかり握ること。女性ゴルファーの場合、握力が弱いため、どうしてもパターを緩く握りがちです。その結果、インパクトの衝撃でフェースの向きが変わり、狙ったところへボールを打ち出せません。それを防ぐ意味でもパターをしっかりと握っておきましょう。パターを強く握ることで、グリップエンドをお腹に向けやすいメリットもあります。
注意点の2つ目は腹筋に力を入れておくことです。アドレスしたときに力を入れたら、その状態のままストロークすると、ヘッドをスムーズに動かせます。
ストローク中にグリップエンドが自分のお腹を向いているかどうかをチェックしましょう
お腹に力を入れたままストロークすると、ヘッドをスムーズに動かせます
◆ボールに描いた線をラインに合わせましょう
目標に対して思うようにボールを打ち出せないのは、アドレスしたときにフェース面が目標を向いていないから。このミスを防ぐには、ボールに引いたラインを利用しましょう。
ボールに対して市販されているゴルフボール用のラインマーカーでラインを引きます。ボールをセットするときに真っすぐなラインが目標に向くように合わせます。次に、パターヘッドに記されているラインとボールに引いたラインが一直線になるように合わせましょう。これで、目標に対してフェース面は真っすぐ向いたことになります。
構えたときに、フェース面がなんとなく目標の右を向いている、あるいは左を向いていると感じるのは自分の中でどちらかを向くクセがあるからです。ボールに引いたラインを信じてストロークしましょう。どうしても違和感があるときは、もう一度やり直しすることをお勧めします。
ボールに引いたラインを目標に合わせたら、パターヘッドのラインと一直線になるように合わせましょう
あとはフェース面が目標を向いていると信じて、ヘッドを真っすぐ引いて真っすぐ出すだけです
◆教えてくれたのは…
村田理沙 むらた・りさ/1995年6月22日生まれ、東京都出身。ゼビオホールディングス所属。
取材・文/山西英希 撮影/山代厚男 取材協力/イーグルポイントゴルフクラブ