今季女子ツアー開幕戦のアース・モンダミンカップで5年ぶりのツアー4勝目を飾った渡邉彩香プロ。スランプ時代はドライバーショットが大きく曲がって苦しみましたが、地道なスイング改造と練習の結果、飛んで曲らないショットを手にしました。
そこで、女性ゴルファーにも参考になるポイントを紹介してもらったので、飛距離アップに役立てましょう。
第3回はダウンスイングの切り返しです。
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◆クラブヘッドを体から遠くに離すイメージが正解
トップまでクラブを上げたものの、どうやって下ろせばいいのか迷っている人も多いのではないでしょうか。一般的には下半身を先行させ、後からクラブが下りてくるのが正しいと言われています。確かに、それ自体は間違いではありません。ただし、クラブの下ろし方に気をつけてほしいんです。
以前の私は右ワキを締め、グリップエンドが地面を指すようにクラブを下ろしていました。一般的にタメをつくるという下ろし方です。
ところが、この下ろし方だと手の通り道が狭くなり、窮屈なスイングになっていることに気がついたんです。そこで、新たに行うようにしたのが次の方法です。
トップまでクラブを上げたら、手首のコックをすぐにリリースします。分かりやすく言うと、手首を小指側に折るイメージでクラブを下ろす感じです。すると、クラブヘッドが体から遠くへ離れていきます。あとはそのままインパクトまでクラブを下ろしてくるだけです。今までとはまったく違う切り返しになりますが、こうすることでダウンスイングでの窮屈さはなくなりました。
以前は右ワキを締めて、グリップエンドが地面を指すように下ろしていたので、窮屈なスイングになっていました
トップから手首を小指側に折って、クラブヘッドを体から遠くに離すイメージで切り返しを行いましょう
◆体を回していればダフらない
実際に試してみると分かると思いますが、手首を小指側に折るようにクラブを下ろすと、ボールまでヘッドが届かず、ボールの手前をダフってしまうのでは？ と思う人もいるでしょう。確かに体が止まって腕の動きだけでクラブを下ろすならボールの手前をダフリます。
しかし、実際のスイングでは体を回転しているのでインパクトの位置にヘッドが戻ってくるのです。逆にいうと、ダウンスイングでの体の回転は必須です。この切り返しを身につけることにより、スムーズなスイングをできる分、ヘッドスピードが上がり、飛距離アップにもつながるのでぜひ試してみましょう。
体の回転がなく、腕だけでクラブを下ろしてくると、この打ち方ではボールの手前をダフってしまいます
体を回転していれば、インパクトでは必ずボールの位置にヘッドが戻ります
◆教えてくれたのは…
渡邉彩香 わたなべ・あやか／93年生まれ、静岡県出身。初優勝は14年。15年は飛距離を武器に年間2勝。その後、シード落ちを喫したが、20年の復帰に懸ける
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撮影／佐々木啓、米山聡明
