ショットに悩む女性ゴルファーも多いと思いますが、好スコアをマークしたいならパッティングの回数を減らすことです。50センチ以下の距離を確実に沈めたり、3パットの回数を減らすことができれば100を切るチャンスも出てきます。
この連載ではパッティングの基本をレッスンしながら、カップインする確率を高めるためのコツをアドバイスしていきます。ぜひあなたのスコアメイクに役立てて下さい。
第9回は傾斜のラインを迎えたときの狙い方について説明します。
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◆練習の時は、フックラインならカップの右に外しましょう
芝目は関係なく、ボールからカップに向かって右サイドの方が左サイドよりも高かった場合、皆さんはボールがどちらに曲がると思いますか? 正解は右から左に曲がるフックラインになります。それでは、実際にストロークした場合、カップの右と左、どちらに外すことが多いでしょうか?
おそらくカップの左に外すことが多いと思います。なぜなら、アベレージゴルファーの場合、曲がる度合を浅く読む傾向があるからです。その結果、カップの少し右を向いて構えるものの、ボールが傾斜に負けてカップに届く前にカップの左サイドへ流れてしまいます。傾斜の度合によっては、カップからどんどん離れ、長い距離を残してしまいます。
そのため、練習の時はフックラインではカップの右にボールを止める意識を持つべきです。そうなると曲がる度合が読めるようになり、ボールがカップにどんどん近づいてきます。
同様に、カップの左サイドが右サイドよりも高いスライスラインでは、カップの左サイドにボールを止めるように打ちましょう。
練習では、フックラインを打つ場合、カップの右サイドにボールを残すように意識しましょう。ボールがカップに寄る確率が高くなります
◆上りのラインを残しても上達しない!その理由は?
よく下りのラインを残すなら、多少長くなってもいいから上りのラインを残すべきだと言われます。下りのラインでボールを強く打ち過ぎると、カップの上を通過することがあるからだと思いますが、仮にボールが左右に曲がるラインから打ったときに同じ距離を残すとしたらどちらが正解でしょうか。
先ほどのフックラインでいえば、カップの右側にボールを止めた場合とカップの左側にボールを止めた場合です。どちらもカップまでの距離は50センチぐらいだとしましょう。
上り、下りで判断するなら、上りのラインを残すほうが正解かもしれません。しかし、上りのラインを残すと決めた時点でファーストパットをカップに入れることは難しいでしょう。なぜなら、ラインを浅く読んでしまったり、適切なタッチの強さでパッティングが出来なくなってしまうからです。
逆に、カップの右側にボールを止めて下りのラインを残そうと意識して練習すれば、1パットで収めるチャンスがあります。なぜならカップに対してグリーンが傾斜しているので、ボールが届く確率が高くなるからです。パッティングの傾斜の練習では、カップのどちら側に外すかを意識してみましょう。
上りのラインと下りのラインを残すなら、下りのラインを残す練習をお勧めします
◆教えてくれたのは…
笹原優美 ささはら・ゆみ/92年生まれ。父の勧めで11歳からゴルフを始め、高校はゴルフ部のある法政大高校に進学。和田泰朗コーチに師事した。2011年からプロテストに挑戦、19年に7度目の受験となったが合格ならず。国内ツアーには単年登録で出場してきた。19年は中国ツアーでシードを獲得、同年11月の台湾ツアーのQTも通過し、2020年は2つのツアーを主戦場にする予定だった。
取材・文/山西英希 撮影/村上悦子 取材協力/飯能くすの樹カントリー倶楽部