身長151センチと小柄ながら、パワフルなドライバーショットとキレのあるアイアンショットを武器に、国内ツアーで活躍する田中瑞希プロ。今シーズン、シード権獲得はもちろん、ツアー初優勝を狙います。その田中プロが女性アベレージゴルファーのために、スコアアップの秘訣をレッスン! 第8回はボールをクリーンに打つためのドリルについて説明します。
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◆ダウンスイングで右肩が下がらないようにクラブを下ろそう
アイアンショットでボールの手前をダフると飛距離が落ちるだけでなく、インパクトでクラブフェースがスクエアに戻らないことも十分考えられます。距離感と方向性をアップさせたければ、やはりボールをクリーンにヒットするべきでしょう。
ただ、練習量の少ないアベレージゴルファーにとって、アイアンショットでクリーンヒットすることは簡単ではないと思います。基本的にボールをクリーンヒットできないのは、右手が動きすぎることに原因があります。それを防ぐ意味でも左手1本でクラブを持ってボールを打つドリルは有効です。
また、ダウンスイングで右肩が下がると、クラブヘッドはアドレスのときよりも手前にスイングの最下点を迎えます。これもボールの手前をダフる原因となります。ダウンスイングではなるべく右肩が下がらないように心がけましょう。やはり左手ドリルを行うことで、右肩が下がる動きを防げるようになります。
ボールをクリーンヒットすることで距離感や方向性が確実にアップします
◆右手甲が正面を向くように左手首付近を持って打とう
それでは、左手ドリルについて詳しく説明しましょう。まず、クラブを左手1本で持ちますが、目一杯の長さではなく、グリップ部分の真ん中を握る感じです。右手は左手首に近いところを握りますが、右手甲が正面を向くようにしましょう。そのまま体の回転で左手が右耳の高さにくるまでバックスイングを行います。ダウンスイングでは下半身先導でクラブを下ろし、右ヒザをアドレスの位置に戻すつもりで腰を回転します。そのままクラブを下ろしてインパクトを迎えたらフィニッシュまで振り抜きましょう。
ボールが上手く当たらないという人はティアップして打っても構いません。ただし、このドリルは左手主導のスイングを身につけることが目的であり、ボールが上手く当たらなくても気にせずに、どんどん打ちましょう。
左手1本でクラブを持ち、右手は左手首付近を握ります。このとき右手甲が正面を向くようにします
左手が右耳の高さにくるまで上体を捻転してクラブを上げます
下半身主導でダウンスイングを行い、そのままボールを打ちます
フィニッシュまで振り抜きましょう
クラブは短めに持ちます
◆教えてくれたのは…
田中瑞希プロ たなか・みずき/1998年生まれ、熊本県出身。2019年に3度目の挑戦でプロテストに合格。小柄ながらドライバーの平均飛距離は約243ヤード。今季の開幕戦、アース・モンダミンカップでは3位タイで注目を浴びる。ツアー初優勝を期待される黄金世代のひとり。
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取材・文/山西英希 撮影/鈴木祥