いざゴルフを始めたものの、どのように練習していいのか、こんなライからどうやって打てばいいのかなど、分からないことってありますよね。そこで初心者やゴルフ歴が浅いゴルファーに役立つテクニックを国内女子ツアーで2勝を挙げている西山ゆかりプロがアドバイスします。
第8回はバンカーショットの基本についてです。
Q:バンカーショットが苦手です。どうやって打てばいいのでしょうか?
A:左足体重で構えたら、インパクトで終わりのイメージで打ちましょう!
皆さんはバンカーショットで大切なことって何だと思いますか? 私はボールが乗っている砂の下にクラブヘッドを入れることだと考えています。なぜなら、それさえできれば、あとは砂が勝手にボールを運んでくれるからです。ところが、バンカーショットが苦手な人には、この意識がないんですよね。自分でボールを上げようとして下からすくい上げるように打つから、トップやシャンク、ザックリといったミスが出るのでしょう。
極端な話、バンカーショットにフォローは必要ありません。ボールが乗っている砂の下にヘッドを入れた時点で終了です。それこそ、ドンとヘッドを下ろして終わりのイメージだと考えましょう。ただ、クラブを振った勢いがあるため、惰性でフォローがとれてしまうだけなんです。
この動きを行うには、アドレスのときから左足に体重を多くかけておきます。7割ぐらいかけるイメージです。左右均等の体重配分で構える人に限って、ボールをすくい打つ傾向にあるので注意しましょう。
ボールの位置はスタンスの位置よりも1個分左に置く感じです。テークバックと同時に手首のコックを使いますが、手打ちは厳禁なので、上体をしっかりと回してください。バックスイングでは右足にそれほど体重を移動しませんが、ダウンスイングでは下半身を使います。ヘソを目標に向けるつもりで腰を回しましょう。
アドレスでは左足に7割ぐらいの体重を乗せます。ボールの位置はスタンスの真ん中よりも2個分左です
手首のコックを使ってクラブを上げます
ボールの下にヘッドを入れるつもりでドンと下ろします。インパクト以降は惰性でクラブが動くだけです
◆さらにワンポイント! 距離の調整はボールの位置、フェースの開き具合で行いましょう
距離の調整はいくつか方法があります。ボールの位置とフェースの開き具合、クラブの上げ方で調整します。基本的なバンカーショットではボールをスタンスの真ん中よりも1個分左にセットしましたが、それよりも距離を出したいときはスタンスの真ん中にセット、距離を抑えたいときはボールをさらに1個分左に置きます。
スイング的には何も変える必要はなく、あくまでもインパクトで終わりです。ボールを右に置くことでロフトが立つ分距離が出て、反対にボールを左に置くことでロフトが大きくなる分距離を抑えられるというシステムです。距離を抑えるときは、アウトサイドにクラブを上げるイメージを持つといいでしょう。
また、アドレスでクラブフェースの開き具合によっても距離をコントロールできます。距離を出すときはスクエア、そこから距離を落としたい分だけ開いていきます。
フェースの開き具合で距離を調節します
◆教えてくれたのは…西山ゆかりプロ
1982年生まれ。神奈川県出身。2008年に26歳でプロテストに合格し、30歳でステップ・アップ・ツアー初優勝、33歳でレギュラーツアー初優勝。国内女子ツアーでは2勝を挙げている。
◆取材協力/藤沢ジャンボゴルフ
300打席、最長266ヤードと日本でもトップクラスの規模を誇り、広々としたキレイな施設がゴルフ女子にも愛される「藤沢ジャンボゴルフ」は、今年50周年を迎える大型練習場。より“上達”できる優れた練習環境を追求し続けるとともに、女性支配人の理念による抜群のホスピタリティで「充実したゴルフライフのサポート」「居心地の良い空間」を提供してくれる“ゴルファーのオアシス”! 打席には様々なライを再現した傾斜打席や測定器を兼ね備えた特別打席もあり、アプローチ練習場、バンカー打席、パッティング練習場も備えています。
撮影/村上悦子 取材・文/山西英希 取材協力/藤沢ジャンボゴルフ