【川﨑志穂プロLESSON】脱・手打ち!9番アイアンでのスローモーション打ち

練習場でボールをポンポン打っているだけではなかなか上達できません。そこで、効果的な練習法を川﨑志穂プロに聞いたところ、9番アイアンでのスローモーション打ちがおすすめと教えてくれきました。聞けば、ミスを自覚できるだけでなく、体の使い方も理解できるとのこと。もう試さない手はない!?

川﨑志穂プロ

50ヤードを打つスイングが全クラブの基本です!【川﨑志穂プロLESSON】

◆通常のスイングスピードが10なら2か3のスピードで打つ

何番アイアンで打っても飛距離が変わらないアイアンショットがそれほど得意じゃないという人の共通点は手打ちです。手だけでクラブを振ろうとするため、体の大きな筋肉をあまり使っていません。さすがにこれではロフトどおりの飛距離を得られないでしょう。

体の大きな筋肉を使ってクラブを振ってほしいんですが、そこでお勧めなのが、9番アイアンでのフルスイングをスローモーションで行うドリルです。

通常のスイングスピードを10とした場合、2~3のスピードでクラブを振ります。時間でいうと通常のスイングは1秒ほどですが、10秒ぐらいかけて振るイメージですね。こんなにゆっくりとクラブを振ってもいいの?と思うぐらいゆっくりと振ります。振り幅はいつものフルスイングで構いませんが、当然飛距離は出ません。50ヤードぐらいをポーンと打つ感じです。グリーン周りのアプローチを打つリズムで打ちましょう。

ポイントは手だけでクラブを振ろうとせず、体の軸を中心に体幹を使ったスイングを心がけること。バックスイングでは胸を目標の反対に向けるぐらい体を回し、ダウンスイングからフォローにかけては胸を目標に向けるように回していきましょう。

バックスイングでは胸を目標の反対に向けましょう

ボールをポーンと打った後は、胸を目標に向けましょう

◆スローモーションだからこそ、体の動きがよく分かる

クラブを素早く振ると、ボールのどこを打ったのか、スイングのどこに問題があるのか分かりにくいですよね。ところが、スローモーションスイングだと、ボールの手前をダフったことやトップしたことがすぐに分かります。体の動きに関しても、インパクトを迎える前に体が起き上がってしまったり、ダウンスイングで上体が目標方向に突っ込んでいたことなども理解できます。スイングの中でどこが悪いのかを把握できる分、修正しやすいと言えるでしょう。

特に、手を使ってクラブを開いたり閉じたりしている人は、自分がこれほどまで手を使っていたのか、体を使っていなかったのかを実感できます。同時に、体を使っていれば、手を返す動きは必要ないんだなと思えるでしょう。

普通に打っていて、ボールが当たらなくなってきたと思ったら、9番アイアンでのスローモーションドリルを行い、自分の問題点が見つかったら、通常のスイングに戻るという練習を繰り返すと、アイアンショットが上達するので、ぜひ試してみましょう。

クラブをゆっくり振ることで、自分のクセや体の動きなどを理解できます

バックスイングやフォローで腕を返さない

手首を返さずにクラブを振り抜きましょう

9番アイアンをもっと有効に使いましょう!

◆教えてくれたのは…川崎志穂プロ

かわさき・しほ/千葉県出身。ミツウロコグループホールディングス所属。身長170cm。父の影響で7歳からゴルフをはじめる。拓殖大学紅陵高等学校出身。2017年にプロテスト合格。モデル級の長身から放たれるドライバーの飛距離を武器に活躍中。インスタグラム(@shiiiistagram__official)

撮影/村上悦子 取材・文/山西英希 撮影協力/スイング碑文谷

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