屋外のドライビングレンジは開放的ですが、やっぱり寒いですよね。では、寒さを吹き飛ばしつつ、短時間でスイングがよくなる練習法とは? 今回は川﨑志穂プロに“練習場で短時間で効率よく上手くなるコツ”を教えてもらいました。
【川﨑志穂プロLESSON】脱・手打ち!9番アイアンでのスローモーション打ち
◆フィニッシュまで振ったら、そのままトップまでクラブを戻そう
練習場で打席に立つ時間を短くして、なおかつ上達したいなら、連続打ちの練習がお勧めです。これは練習マットの上にボールを縦に3個並べ、手前のボールから順に打っていく練習です。1球打つごとにアドレスを取り直すのではなく、1球打ってフィニッシュまで振り抜いたら、そのままトップまでクラブを戻し、そこからダウンスイングを始めて2球目のインパクトを迎えます。3球目も同じ手順を踏んでボールを打ちます。リズムよくスイングを行うことと、少しずつ前に移動するので、ステップを上手く踏むことが大切です。
フィニッシュの位置からトップまでクラブを上げる時に右足を前に踏み出し、トップからダウンスイングの切り返しを行う時に左足を前に出します。これをスムーズにできないと連続打ちにならないかもしれません。踏み出しが足りなかったり、反対に踏み出しが大きいとインパクトでボールに対してクラブヘッドをアジャストできないからです。自分にとって最適な足を踏み出す位置を見つけておきましょう。
また、連続打ちはどのクラブでも構いませんが、自分のお気に入りのクラブや得意クラブを選択したほうがいいでしょう。最初はショートアイアンのほうが感覚をつかみやすく、ボールを上手くヒットできると思います。
練習マットの上にボールを縦に3個並べます
1球目を打ったら、フィニッシュからトップまでクラブを戻すときに右足を前に踏み出します
トップからダウンスイングへの切り返しを行うときに左足を前に踏み出します
◆連続打ちはフルスイングではなくハーフショットで十分
連続打ちをフルスイングで行う必要はありません。ハーフショットぐらいの大きさで十分です。3球ともすべていい当たりにするためには、手打ちは禁物です。しっかりと体の大きな筋肉を動かすことによってクラブを振りましょう。手打ちでこのドリルを行うと、自分が本来打つボールとは違うボールにヘッドが当たることが多いので気をつけましょう。
フットワークを正しく行ない、大きな筋肉を使ってクラブを振ることで、正しいスイングが身につきますし、体も温まってきます。上達するだけでなく、寒さ対策もバッチリだといえるでしょう。
練習量ですが、3球打つのを1セットとした場合、1セットでも2セットでも構いません。できれば、セット間で普通に構えて打つ練習を挟むといいでしょう。行うタイミングも、練習を開始してすぐでもいいですし、しばらく打って、ちょっと当たらなくなってきたかなというタイミングでも構いません。連続打ちに慣れてくると、ミスショットが出た時に今は上体の起き上がりが早かったかなとか、ミスの理由を理解できるようなります。もちろん、いい当たりが出たときの体の使い方も分かるので、スイングを調整したいときにもぜひ取り入れましょう。
スイングの大きさはハーフショットぐらいで構いません
◆教えてくれたのは…川崎志穂プロ
かわさき・しほ/千葉県出身。ミツウロコグループホールディングス所属。身長170cm。父の影響で7歳からゴルフをはじめる。拓殖大学紅陵高等学校出身。2017年にプロテスト合格。モデル級の長身から放たれるドライバーの飛距離を武器に活躍中。インスタグラム(@shiiiistagram__official)
撮影/村上悦子 取材・文/山西英希 撮影協力/スイング碑文谷