ラウンド前にコースのドライビングレンジでボールを打つ場合、大体25球ぐらいが1コインの球数だと思います。せっかく練習するんですから、ラウンドにプラスになるような打ち方をしたいですよね。そこで今回は辻梨恵プロに25球をどのように打てば効率的か聞いてみました。一度試してみませんか?
【辻梨恵プロがティーチャー】ラウンド中にミスが出たら、目を閉じた素振りでリセットしましょう!
◆クラブ5種×5球で25球。30ヤードと50ヤードを狙う
ラウンド前の練習場で25球を有効に使うには、クラブもセレクトしたほうがいいでしょう。全番手でボールを打つには球数が足りず、中途半端な練習になるからです。
私の場合、サンドウェッジ、ピッチングウェッジ、7番アイアン、ユーティリティ、フェアウェイウッド、ドライバーの6本です。ユーティリティとフェアウェイウッドを複数本持っている人は、どれか1本を選択します。25球の内訳としては、サンドウェッジで5球、ピッチングウェッジで5球、7番アイアンで5球、ユーティリティまたはフェアウエーウッドで5球、ドライバーで5球です。
練習方法ですが、ラウンドでは30ヤードと50ヤードが残ることが多いので、まずはサンドウェッジで30ヤードの看板に向かって打ちます。ランは無視してキャリーの距離を30ヤードに合わせましょう。上手く打てたら、次は50ヤードの看板を狙います。5球の配分はその日の調子によって決めましょう。
サンドウェッジで最初に30ヤードの看板を狙いましょう
次にサンドウェッジで50ヤードの看板を狙います
◆ハーフショットは“8割スイング”で
次に、ピッチングウェッジと7番アイアンでハーフショットを行います。私の言うハーフショットはフルスイングの振り幅を10としたら、8ぐらいの振り幅で打つショットです。コース内は練習場と違って、必ずしも平らなライから打てるとは限りません。フルショットよりもハーフショットを多用することが増えるだけに、朝のうちに練習しておいたほうがいいでしょう。
ちなみに、ハーフショットは傾斜からだけでなく、中途半端な距離を打つときにも有効です。例えば、7番アイアンでフルショットの距離が150ヤードの人が、145ヤードを打つ場合、ハーフショットを行うとその距離になります。さらに、トップの位置を8割に抑えても、フィニッシュの位置を変えることによって飛距離を調整できます。傾斜からはお勧めできませんが、平らに近いライならトップ8割、フィニッシュが最後までのスイングでどれぐらいの距離が出るのか、練習場で試してみましょう。
続いてユーティリティとフェアウエーウッドですが、無理に飛ばそうとせず、その日の調子を確かめる程度で十分です。
最後にドライバーを打ちますが、極端に短く持って打つことをお勧めします。これは絶対に曲げちゃいけないホールを迎えたとき用の練習で、ボールを通常より1個分ほど内側に入れて、低い弾道をイメージしながら打ちましょう。
トップの位置をフルショットで10としたら8ぐらいに抑えて打ちましょう
平らに近いライ用として、トップを小さくしてフィニッシュを最後までというスイングでどれぐらいの距離が出るのか試しておきましょう
ドライバーの練習ではあえて極端に短く握ります
クラブを短く握ったら、ボールを通常よりも内側にセットし、低い弾道をイメージし手打ちましょう
◆辻梨恵プロ/プロフィール
つじ・りえ/神奈川県出身。大和証券所属。身長169cm。中学1年生で父に勧められてゴルフを始める。169cmの恵まれた長身で、埼玉栄高校では同期の渡邉彩香らとともに全国高校選手権で団体優勝。13年からツアーに参戦し、15年にプロテスト合格。16年「サイバーエージェントレディス」で4位に入るなど、何度も上位に名を連ねる。実家はおよそ600年の歴史を持つ長福寺という由緒正しい禅寺。
◆撮影協力/クラウンゴルフクラブ
TEL 0465-34-1386 神奈川県小田原市久野1711
アクセス/小田原厚木道路「荻窪インター」より約10分
年中無休/48打席(1F・2F各24打席)/65台駐車場(駐輪場もあり)
開場40年の歴史を誇る「クラウンゴルフクラブ」は、2015年の全面リニューアル後、ますます女性にやさしい練習場としてパワーアップ! 広々とした打席に、練習後はリラックスして過ごせるスペース、サービスも充実。女子コンペなどのイベントやレッスン会も実施されているので、初心者でも安心して訪れることができます。さらに、化粧直しと着替えができるスペースも完備され、男性よりも高いポイント還元率と、女性ゴルファー大歓迎! ツアープロコーチである三觜喜一氏をはじめとした著名なプロが、レッスンや練習に利用することでも知られています。あのプロのスイングを間近で見られるかも…!? 寒い時期でも、1打席に1台暖房が設置されているので、冬のおこもりレッスンにぜひ訪れて。
撮影/村上悦子 取材・文/山西英希 撮影協力/クラウンゴルフクラブ