100切りを目指す女性ゴルファーに伝えたいゴルフの基本。今回はハーフスイングの説明です。フルスイングよりミート率も高く、いろんな場面で使えるハーフスイング。林からの脱出やフェアウェイが狭いとき、グリーンに対して確実にボールを落としたいときなど、使うシーンは様々。
100切りを達成するためにも。ぜひマスターしておきましょう。今回もJLPGAティーチングプロ資格A級の資格を持つ石坂翔子プロがレッスンします!
フェアウェイバンカー脱出!トップとダフリを上手に活用しよう【石坂翔子プロが、最短“100切り”のコツ教えます!】
【Q】「アイアンショットに自信がないときの対処法を教えて下さい!」
【A】「時計の“9時から3時まで”の振り幅で打つハーフスイングで打ちましょう」(石坂プロ)
今回は最初に基本的なハーフスイングでの打ち方について説明します。
まず、ボールの位置は通常のショットと同じで左足カカト内側の延長線上、もしくは多少内側に入っても構いません。振り幅は両手の位置が時計の9時から3時までに抑えます。その分、スタンス幅は一足分狭めましょう。スタンスが広いと体が左右にブレるので要注意です。また、グリップ部分の真ん中を握るぐらい短く持ちます。
ポイントは手だけでクラブを振らないこと。グリップと両肩でできる三角形を崩さないようにクラブを上げ、ダウンスイングからフォローにかけても体重を左足に移し、下半身の回転が止まらないように回していきます。
自分ではハーフスイングのつもりでも、実際は両手が10時、11時ぐらいまで上がってしまう人もいるでしょう。その場合は、左腕と地面の角度を意識してスイングしましょう。左腕が地面と水平になっていれば、自然と両手の位置は9時の位置に止まりやすくなります。
反対にフォローでは、右腕が地面と平行になる位置まで上げる意識を持てば、両手は3時の位置に止まります。単純にスイングアークを小さくするだけだと、体の回転が止まりがちです。体を通常のショットと同じように回せば逆に腕は上がります。グリップと両肩でできる三角形を意識して体を回転させて、腕を水平にするイメージを持ちましょう。
通常のショットで上手くボールを打てなくなったら、9時-3時のハーフスイングで打ってみよう
◆ハーフスイングでの距離を把握しておこう
自分では体を回しているつもりでも、腕だけでクラブを振っている人もいるでしょう。そんな人は、おヘソにグリップエンドがついているとイメージしてスイングしてください。おヘソが回れば、自動的にクラブヘッドも動きます。上手くイメージできない人は、グリップエンドをおヘソにつけた状態でテークバックを行っても構いません。大切なのは、体の正面にいつもヘッドがあるイメージをつくることです。
また、バックスイングの際、右足股関節の上に上体をしっかり乗せること。さらにフォローでは左足股関節の上に上体を乗せていきましょう。
ハーフスイングを行う状況としては、ライが悪い時、ダフリそうな時、林に入ったとき、アイアンが不調な時、ボールを真っすぐ飛ばしたい時などです。当然、飛距離は落ちますが、その分番手を上げればグリーンまで届かせることは十分可能です。
練習場では、フルスイングしたときの飛距離だけでなく、9時→3時のハーフスイングをしたときにどれだけの飛距離が出るのか、番手ごとに試して把握しておきましょう。
グリップ部分の真ん中ぐらいを握るぐらい短く持ちましょう
グリップエンドがおヘソについているイメージでスイングすると、体の回転でクラブを上げることができます
バックスイングでは右足股関節の上に上体を乗せます
フォローでは左足股関節の上に上体を乗せましょう
9時→3時のハーフスイングならアイアンショットの精度は上がります
ハーフスイングはいろんな場面で使えます
◆100切りを目指す読者モデル・mamiさんの感想は?
「ハーフスイングのほうが、フルスイングよりもクラブフェースの芯でボールをとらえている感じがしました。こんなに簡単にボールを真っすぐ打てるなら、これからはどんどんハーフスイングでのショットを実践したいと思います!」
教えてくれたのは…石坂翔子プロ(ダンロップスポーツマーケティング)
1995年生まれ、東京都出身。JLPGAティーチングプロフェッショナルA級。ダンロップクラブドクターとしても活躍中。ゴルフ好きの両親に勧められて、小学生の頃からクラブを握る。高校は名門、杉並学院に入学しゴルフ部に所属。大学でもゴルフを続け、2017年にダンロップスポーツマーケティングに入社。
コンスタントに100切りを目指す読者モデル/mamiさん、Remiさん
mamiさん〈ゴルフ歴2年、ベストスコア97(100切りを1度だけ!)、平均スコア105〉、Remiさん〈ゴルフ歴:1年3ヶ月、ベストスコア100(しかも2回!)、平均スコア107〉
撮影/村上悦子 取材・文/山西英希 撮影協力/アクアラインゴルフクラブ【アコーディア・ゴルフ】