パー4の攻略法! 池越えホールはあえて“目線を低く” してから構える【甲田良美プロLESSON】

100切りを目指す人にとって、池越え、谷越えホールは嫌なものです。それがたとえ余裕で越える状況でも「万が一ミスをしたら……」という気持ちが働きます。それならば、あえて池を避けたルートを選択するのもいいでしょう。ただ、池越えを狙うのであれば、甲田良美プロが一つだけ守ってほしいことがあるそうです。それは何?? さっそく教えてもらいましょう♪

甲田良美プロ

パー4攻略法! 3打目に得意な距離を残して、グリーン中央を狙おう【甲田良美プロLESSON】

◆目線を上げるとダフリ、トップが出やすい!?

グリーンまで284ヤードのパー4です。ティイングエリアとセカンド地点の間に、左から池がせり出しているのが特徴です。右サイドにバンカーがあるものの、ティイングエリアからは約170ヤードの距離で入る計算です。

ティショットで池を越えるには120~130ヤードの距離が必要なので、非力な女性ゴルファーでもドライバーで十分越える距離でしょう。また、右サイドのバンカーには届かないと思うので、普通にフェアウェイセンターを狙っていくことをお勧めします。もちろん、事前に池を越える距離、バンカーまでの距離はチェックしておくこと。見た目よりも数字を把握していたほうが安心してスイングできますからね。

万が一のことを考え、少しでも池に入れるリスクを避けたい人は、無理に池越えを狙う必要はありません。フェアウェイの右サイドを狙いましょう。ボールと目標地点を結んだライン上に池がギリギリかからないので、池からのプレッシャーはかなり小さくなります。

池越えを狙う方に注意点が一つあります。それはボールを上げようとしないこと。池が目の前にあると、どうしてもボールを上げようとして、ダウンスイングで右肩が下がり、左肩が上がります。その結果、ダフリやトップといったミスを引き起こします。私はアベレージゴルファーの方をレッスンする際、谷越えや池越えでは低い球を打って下さいとアドバイスします。目線を低くすることで、ダウンスイングでの左肩が上がる動きを防げるからです。ただ、低い球を打とうとしても実際はクラブヘッドにはロフトがあるので池や谷を越えるだけの高さは十分出るのでご心配なく。

ティショットは池越えか、池を避けてフェアウェイ右サイドを狙うかの2択。自分の力量を考えて選択しましょう

ボールを上げようとして目線を高くすると、ダウンスイングで左肩が上がり、ミスショットの原因になります

目線を低くすると、ダウンスイングで左肩が上がらないので、ミスショットの確率が低くなります

◆クラブ選択で迷ったときは、ピン位置を見て決断する

セカンドショットも選択は2つあります。今回は右グリーンですが、右手前にあるバンカーはグリーンから結構離れているので、積極的にグリーンを狙うチャンスです。グリーン手前の花道も使えそうなので、ウッドやユーティリティで花道から転がしていくイメージを持って狙うと、先ほどと同じようにボールを上げようとしないため、ミスショットの確率が低くなります。

グリーンを直接狙わない場合は、花道辺りを狙います。それこそ得意な距離を残すといいでしょう。かなり広いエリアなので、3打目を乗せるのはさほど難しくないはずです。ただ、グリーン奥にバンカーがあるため、番手を間違わないように心がけて下さい。

確実にグリーンに乗せたいのであれば、あえてピンまでの距離に応じた番手を持たない方がいいケースもあります。例えば、ピンが奥にあるときに大きめのクラブを持ち、グリーンをオーバーしたりしたことはありませんか? 反対にピンが手前にあるときに小さめのクラブを持ち、グリーンまで届かなかった経験は? ピンが奥にあるなら、短い方のクラブを、ピンが手前にあるときは大きい方のクラブを選択します。たとえピンまでの距離が離れたとしても、ボールはグリーンをとらえるはずです。100切りを目指す人なら、アプローチを残すよりもパターを残した方が、ピンに寄る確率は高いと思います。ぜひ参考にしてください。

◆教えてくれたのは…甲田 良美プロ

こうだ・よしみ/栃木県出身。現在フリー。1983年生まれ。18歳から競技をはじめ、2009年にプロテスト合格。2009年に下部ツアー「LIONレディースカップ」で優勝し、2010年「リゾートトラストレディス」でツアー初勝利をあげる。

撮影/山代厚男 取材・文/山西英希 取材協力/長太郎カントリークラブ【PGM】

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