女性ゴルファーであれば、もっとも使うクラブが「フェアウェイウッド」という人も多いのではないでしょうか。だからこそ、もっとフェアウェイウッドの飛距離、伸ばしたいですよね。もちろん、飛距離だけでなく真っすぐ飛んでくれれば最高です。今回は、そんな飛んで曲がらない打ち方をドラコン世界女王・大和田紗羅プロに教えてもらいました。
女性ゴルファー必見!飛ばしたいならヒザ立ちスイングで腕をしなやかに振ろう!【ドラコン世界女王・大和田紗羅が教えます】
◆ロフトどおりにインパクトすれば飛距離は伸びる!
フェアウェイウッドでナイスショット! だと思ったのに飛距離がイマイチと感じたことはありませんか? その原因はインパクトでのロフトにあります。例えば、5番ウッドのロフトは18度ぐらいですが、インパクトでは21度になっていたりします。インパクトではロフトが大きいほどボールは高く上がりますが、その分キャリーが落ちるので飛距離は伸びません。逆に言うと、本来のロフトどおりにインパクトを迎えることさえできれば、自動的に飛距離が伸びるわけです。
それではなぜインパクトでロフトが大きくなるのでしょうか。答えはスイング軌道にあります。アウトサイドインという言葉を聞いたことはありませんか? これはアウトサイドからクラブが下りて、インサイドへ振り抜くスイング軌道のことを言います。ダウンスイングからインパクトにかけてアウトサイドからクラブが下りてくると、インパクトではクラブフェースが開き、ロフトが大きくなりがちです。まずは、クラブをインサイドから下ろすように心がけましょう。本来のロフト通りに当たるので飛距離は伸びます。
また、インパクトで手元の浮きを抑えることも重要です。ボールにパワーが伝わりにくいだけでなく、ボールの上からクラブヘッドが下りてくるため、ボールが上がらず、キャリーが出ません。できるだけインパクトでは手元の浮きを抑えることが大切です。画像のように、ロフトを確認する専用の練習機器を使うと、自分のクセが一目瞭然です。
フェアウェイウッドは、本来のロフトどおりにインパクトを迎えれば飛距離がでます
【NG】アウトサイドからクラブを下ろしてくるとロフトが大きくなり飛距離が出ません
【NG】インパクトで手元が浮くとボールにパワーが伝わらず、飛距離が出ません
【クセを直すドリル】スティックを利用して悪癖を矯正!
それでは、アウトサイドからクラブが下りず、ダウンスイングからインパクトにかけて手元が浮かないようにするドリルを紹介しましょう。わたしのおすすめは専用の練習器具とスティックを使うこと。今回使用したのは「スイングアライメントボード」(CAG)です。これを使えば、番手ごとに理想のインパクトの角度を確認することができます。
専用の練習器具がなければ、ボールを入れるカゴとクラブでも代用できます。
まず、飛球線後方から見てアドレスしたクラブのシャフトと平行になるようにスティックをセットします。スティックと手元の距離は15~20センチぐらいです。あとは、そのスティックに両手が当たらないようにクラブを振る。それだけです。
一見簡単そうに見えますが、手元が浮いてしまう人や、アウトサイドインの軌道で振る人は、スティックに両手やクラブが当たってしまうはず。何度か繰り返していくうちにクラブのライ角どおりにスイングできるようになると、インパクトではロフトが変わらずボールを打てるようになります。また、手元が浮かないので、ボールに自分のパワーをしっかりと伝えられるようになれば、さらなら飛距離アップも期待できますよ!
正しいライ角どおりに構えられるとアドレスが修正され、それだけで飛距離アップやミート率アップにつながります。ぜひ試してみてください。
自分のクラブとスティックが平行になるようにセット
自分の手とクラブがスティックに当たらないようにスイング
【NG】手元が浮くとスティックに当たります
【NG】アウトサイドから下ろしてもスティックに当たります
「スイングアライメントボード」¥9,900(CAG) がおすすめです!→購入や商品詳細はこちら
ボールを入れるカゴやクラブでも代用できます
◆教えてくれたのは…大和田紗羅プロ
おおわださら/1994年生まれ。福島県出身。日本人女子選手として初めて2022年女子ドラコン世界チャンピオンに輝く。公式最長飛距離342ydの記録保持者。ティーチングプロフェッショナル資格 A級とJLPGAジュニアゴルフコーチ資格を持つ
撮影/村上悦子 取材・文/山西英希 取材協力/東京相武カントリークラブ(アコーディア・ゴルフ)