飛距離が伸びる！ カッコいい！ マネしたい！ ゴルフをする女性なら誰もが憧れる人気女子プロゴルファーたちのスイングを、連続写真をもとにプロコーチ・大西翔太氏が解説。女性ゴルファーにもマネできるポイントも教えてもらいました！
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【ツアー2位の253.67ヤード】ポイントはゆったりスイングとアッパー軌道
葭葉プロは、穴井詩プロと、常に上位争いをしている女子ツアー屈指の飛ばし屋です。興味深いのは、カラダ全身を使って瞬発力で飛ばす穴井プロと違い、体重移動を使ってゆったりテンポで飛ばしているところ。
スイング全体が脱力し、力みが全く感じられません。こういうスイングは、パワーに自信がない人におすすめ。ティを高くして、アッパー(ヘッドが上を向いて当たる)に打ちましょう。
ポイントは、インパクトで体重が右に乗っていること。こうすることでスイング軸が右になり、スイングの最下点を過ぎてからボールをヒットできるので、ティが高くてもテンプラになりません。ぜひ、試してみてください。
◆パワーのない女性ゴルファーにおすすめのスイング
高いティ、グリップはスクエア、脱力感のあるアドレス
カラダのリズムとテンポでパワーを作り、アッパーに打って飛ばす葭葉プロのアドレス。いい意味で脱力感があり、体重移動で飛ばしていく雰囲気を感じます。グリップはスクエアで自然に構えています。
右にカベはありつつも、右に体重移動。フェースはシャットにテークバック
右腰から上体を捻転させ、すでに右に体重が移動しています。頭も右にありますが、カラダは流れず、右にカベができています。フェースが下を向いたシャットに上げています。
上体をタテ(上)方向に捻転
下半身はそのまま。上半身を、水平ではなく捻り上げるように、上に回転させています。フェースは閉じたままをキープ。
下半身と上体の捻転差が大きいトップ
上体を上に捻りながら、下半身はもう戻ろうとしています。ここに大きな捻転差が生まれ、パワーにつながるのです。いわゆるオーバースイングですが、これはスイングスピードが大きくなるというメリットがあります。
ただ、オーバースイングは戻しきれなくなりがちという欠点も。その点、リズムとテンポを大事にしている葭葉プロのスイングには間があるので、インパクトに向けてタイミングよく戻していけるのです。また、肩甲骨が柔らかいことも、このスイングを見てわかります。
ゆったり下ろしながら、左腰を大きく切っていく、流れのいいダウン
トップからダウン、インパクトにかけて流れるような動きが特徴の葭葉プロ。どこかで止まることがないので、力みも抑えられます。スイング軌道も大きく、アッパーに打つ準備ができています。
ヘッドの最下点を過ぎ、もっともパワーの出るポイントでインパクト
パワフルに振るというよりも、流れるようなスイングで、アッパーに打ち上げています。インパクト後も、頭の位置が右のまま変わっていません。カラダの回転、特に左足の使い方がきれいですね。こういうしなやかな動きができるのは、カラダが柔らかい証拠です。
スイングのパワーに任せて自然に回転
思い切り振ったという感じではなく、インパクト後は、残ったエネルギーに任せて自然に振っていっています。頭はまだ右に少し残っています。パワーをすべてボールに伝えた余韻で回転している感じも伝わってきますね。
左足に完全に体重が乗ったフィニッシュ
とてもおさまりのいいフィニッシュです。パワーを出し切るポイントをフォローにしているのでしょうか。脱力感もありますね。全体的に、無理にカラダの力を使わず、スイング全体でパワーを作り出し、アッパーに打って飛距離を出していくタイプ。
ヘッドスピードが上がらない、カラダ全体にパワーがない、という女性は、葭葉プロのスイングを参考にしてみてくださいね。
◆教えてくれたのは…
葭葉ルミプロ Rumi Yoshiba 1993年生まれ、東京都出身。162cm｡10歳からゴルフを始める。2012年、2度目の受験でプロテスト合格。2013年ステップアップツアー1勝。2014年以来6年連続でシード権を獲得。2016年「ニッポンハムレディスクラシック」で初優勝。ドライビングディスタンスのスタッツが導入された2017年と、翌年2018年は2年連続で1位に。2019年は2位。2019年度賞金ランク19位。ウェア／ナイキ 所属／富士住建。Instagram@yoshiba0312rumi
指導／大西翔太プロ 1992年生まれ、千葉県出身。ティーチングプロ。青木瀬令奈プロのコーチ兼キャディとしてツアーに帯同する傍ら、女性やジュニアなど、幅広い層のアマチュアにもレッスンを行う。｢ゴルフをメジャースポーツに☆｣がモットー。（インスタグラムアカウント @shota.ohnishi）
取材・文 たかはしよし子
