現在、広島を中心に週150人以上の生徒にレッスンをしている木原睦美プロが教える上達のコツ。今回のテーマは5ヤードのアプローチです。それぐらい簡単に打てると思うかもしれませんが、いざやってみると意外に難しいんです。でも、身につけておくと、強力な武器になるので、ぜひマスターしましょう。
下半身の筋肉を鍛えて安定感のあるスイングを目指しましょう
5ヤードの看板がある練習場って意外と少ないと思います。近い目標でも15ヤードぐらいでしょうか。そのため、15ヤード以上の距離を打つ人はいても、15ヤード以下の距離を打つ人はあまりいません。
そこで今回は5ヤードのアプローチについてレッスンします。なぜなら、グリーン周りで使うシチュエーションが多いからです。逆にいえば、5ヤードを確実にキャリーできると、寄せワン、もしくは寄せツーの確率はグンと上がります。だまされたと思って、練習してみましょう。
30ヤードの看板はあっても、5ヤードの看板がある練習場は少ない。手前の赤い旗は15ヤード。目標がない分、練習場で短い距離を打つ人は少ない
それではまず、5ヤードのアプローチを打つ方法から説明します。
サンドウェッジを手にしたら、両足をそろえて立ち、真ん中にボールがくるようにセットします。次に、左足→右足の順で足を広げます。このとき、左足を右足よりも多めに開くと、ボールをスタンスの真ん中よりも少し右にセットできます。ウェッジのロフトが少し立つ分、ボールを拾いやすくなるので試して下さい。
クラブは極端に短く持って構いません。その分、ボールとの距離が近づくので、ミート率が上がります。
クラブはシャフトとグリップ部分の境目近くを右手が握っても構わない。ボールとの距離が近づく分、クラブヘッドを当てやすくなる
足をそろえた状態でボールをセットしたら、左足→右足の順で足を開く。その際、左足を多めに、右足を少なめに開く
それでは実際にボールを打ってみます。
試しに5ヤードの距離を打つのは、これぐらいの振り幅だと予想して1球打ってください。どれぐらい飛びましたか? 小さな振り幅でもけっこう距離が出ると分かれば十分です。
一般的に、5ヤードの振り幅は、両手が体の枠から出ないぐらいです。練習するときは、自分が打つボールの前後に別のボールを置き、そこまでヘッドを上げて、振り抜くようにしましょう。
5ヤードの振り幅をこれぐらい。両手が体の幅から出ないようにする。自分が打つボールの前後に別のボールを置き、振り幅の目印にして練習しよう。普通に打つよりも効果大
最後に裏技を一つ教えます。
アドレスするときに、少しだけ左足に体重を多く乗せておきます。他人から見て分からない程度で十分です。そうすると、クラブヘッドがダウンブロー気味に下りてくるので、ボールをとらえやすくなります。
「見えないかもしれませんが、実は左足に体重を多く乗せています。これぐらいこっそりとするのがポイントです」