現在、広島を中心に週150人以上の生徒にレッスンをしている木原睦美プロが教える上達のコツ。今回のテーマはサンドウェッジを使った距離の打ち分けです。
サンドウェッジといえば、バンカーショットのときだけ使うクラブだと思っていませんか? 実は、60ヤード以下の距離を10ヤード刻みで打ち分けるには最適のクラブなんです。中途半端な距離を打つのが苦手な人にはお勧めですよ。
サンドウェッジでのフルショットが50ヤードです
距離の打ち分けで大切なのは、振り幅、スピード、ロフト角です。私の場合、サンドウェッジでフルスイングすると50ヤード飛びます。バックスイングでは両手が右耳よりも少し高い位置にくるまで上げたら、しっかりとフィニッシュの形をとりましょう。このとき、ボールを遠くへ飛ばす意識は必要ありません。リズムよくクラブを振ることだけを考えます。
サンドウェッジで力むことなく、フルスイングしたときに50ヤードの飛距離が出る
次に10ヤードの距離を打ってみましょう。両足を閉じた状態でボールを真ん中にセットしたら、左足を多めに、右足を少なめに開きます。すると、ボールはスタンスの真ん中よりも1個分ぐらい右にきます。この形をつくったら、両手を右腰の高さまで上げます。手だけで上げようとせず、体を回して上げましょう。インパクト後は両手が左腰の高さにくるまで振り抜きます。
10ヤードを打つときは、両手がバックスイングでは右腰の位置、フォロースルーで左腰の位置にくるようにスイングする
20ヤードのアプローチでは、構え方、打ち方は10ヤードのアプローチと同じです。異なるのは、振り幅です。クラブヘッドが右腰の高さぐらいにくるまで上げたら、左腰の高さ付近まで振り抜きます。ハーフスイングのイメージで打ちましょう。
20ヤードはヘッドが右腰から左腰の振り幅で打つ
30ヤードのアプローチは、バックスイングでは20ヤードのアプローチと同じ右腰ぐらいの高さにクラブヘッドを上げます。そこからクラブを下ろしたら、フォロースルーでは両手が胸の前にくるまで振り抜きましょう。20ヤードのアプローチよりもフォロースルーが大きい分、飛距離が10ヤード伸びます。
30ヤードはヘッドが右腰、両手が胸の高さまでの振り幅で打つ
40ヤードのアプローチは、バックスイングでは20ヤードのアプローチと同じ右腰ぐらいの高さにクラブヘッドを上げます。そこから両手が肩の高さにくるまで振り抜きましょう。フォロースルーが大きくなってもクラブを振るスピードは他のアプローチと同じです。
40ヤードはヘッドが右腰、両手が肩の高さまでの振り幅で打つ
フルスイングよりもクラブを大きく振ると、バランスを崩し、ボールを正確にヒットできません。あくまでもフルスイングがMAXです。それでは、どのようにして飛距離を10ヤード伸ばすか。それはボールの位置を変えて、ロフトを小さくします。通常よりもボールを右に寄せ、右足小指の前にセットします。ロフトが3度立つと飛距離が5ヤード伸びると言われますが、この場合、6度ぐらいロフトが立つので、飛距離が10ヤード伸びて、60ヤードの距離が出ます。
60ヤードはボールを右足の前に置いて、フルスイングを行う