ベテランゴルファーや上級者には当たり前のことでも、ビギナーや100切りを目指す女性ゴルファーには難しかったり、疑問に感じたりします。だれに聞けばいいのか迷うところですが、そんなあなたのために、カリスマレッスンプロの木原睦美さんがお答えします!
今回の質問はショートパットを確実に沈める方法についてです。木原プロによれば、ショートパットを外す原因は、アドレスでのフェース向きとインパクト時の目線にあると言います。その2つの原因を解消してカップインの確率を高めましょう。
バックナンバーをチェック!「あなたの悩みに答えます!予約殺到のレッスンプロ・木原睦美のQ&A」
【質問】ショートパットを確実に沈めたい!
1・5メートルぐらいの短い距離を簡単に外してしまいます。最近はカップにかすりすらしません。
どのように打てばカップインするのでしょうか?(読者モデル 誉田佑子さん)
【回答】フェース面下部を目標に対してスクエアに構える
フェース面の下部を目標に対してスクエアに合わせるべき。上部を合わせる人は、必ず左に引っかけると考えましょう。
◆パターのフェース面と地面を直角にするのは大きな間違い
ショートパットが苦手という私の生徒さんによく見られるのが、アドレスしたときに自分ではフェース面を目標に向けているつもりでも、実際は目標の左に向けていることです。当然、そのままストロークを行なえば、ボールは目標の左に向かって打ち出されます。スライスラインなら入るかもしれませんが、フックラインならまず入りません。
ちなみに、ショートパットだけを外していると思うのはカン違いです。ロングパットは元々カップインの確率が低いのでボールを左に打ち出していること自体に気づいていなかっただけです。
それでは、なぜフェース面を目標の左に向けるのでしょうか。答えは、パターのロフトにあります。左に向ける人は、フェース面を地面に対して直角に構えようとしがちです。仮にパターのロフトがなく、最初からフェース面が直角に設計されているなら、その構えでも問題はありません。
ところが、パターには2~6度ぐらいのロフトがあります。フェース面が多少見えるように構えるのが正解なんです。にもかかわらず、フェース面を立ててロフトを無くすと、フェース面は左を向いてしまいます。特にヘッドの上部を目標に向けると、この傾向が強くなることを理解しましょう。
フェース面の上部を目標に対して合わせると、実際は目標の左に向けていることが多い
◆フェース面の一番下を目標に向けましょう
それではどうすればフェース面を目標に向けることができるのでしょうか。答えは簡単です。フェースの一番下の部分を目標に合わせるだけで解決します。試しに、フェース面の下部に赤いシールを貼ってみましょう。これだとフェース面の下部を意識できると思います。(※もちろん、実際のラウンドではルール違反になるので、あくまでも練習で行ってください。)
フェース面の下部を意識することで、ロフトを立てることがなくなります。その結果、フェース面が見える正しい構えになるメリットもあります。
また、ショートパットを外す理由はもう1つあります。インパクトで目線をボールから外していることです。厳密にいうとインパクトを迎える前にボールから目線を外しています。その結果、体が開いてしまい、同時にフェース面も左を向いてしまいます。当然、ボールは目標の左側に打ち出されます。これでは、どんなにアドレスでフェース面を目標に向けていても意味がありません。
フェースが左を向くことを防ぐには、インパクトの瞬間はもちろん、その後、4秒間ぐらいはボールがあったところを見続けましょう。それなら、顔が上がらず、上体も開かないのでフェース面も目標の左を向きません。
パターフェースの一番下に目立つ赤色のテープを貼ります
赤いラインを目標に向けることで、フェース面も目標を向きます
インパクト前に顔を上げると、体が開き、フェースが左を向きやすくなります
インパクト後4秒間はボールのあったところを見るようにしましょう
◆教えてくれたのは、木原睦美プロ
広島県を拠点に全国を飛び回る人気のティーチングプロ。生徒からは「むっちゃん」の愛称で親しまれ、毎週150人以上を指導。
YouTube「木原睦美のHappyゴルフ」で、独自のゴルフ理論を展開中。公式LINEアカウントも開設!
取材・文/山西英希 撮影/山代厚男 撮影協力/PGMゴルフアカデミー銀座