予約殺到のレッスンプロ・木原睦美が教える100切り女子への道④ 小物を使ったドリル編1

毎週150人以上の生徒にレッスンをしているという木原睦美プロが教える100切り女子への道。今回から小物を使ったドリル編に突入します。小物といっても、高価な練習器具ではなく、百円均一のショップで販売しているものです。うまく利用することで、スイングチェックやアプローチの距離感を身につけることができます。まずはゴムボールを使ってみましょう。

ボールを2個使用するからこそ、胸と骨盤に捻転差をつくれる

バックスイングで大切なのは、胸と骨盤に捻転差をつくること。なぜなら、その差が大きいほどパワーを貯めることができ、飛距離アップにつながるからです。ところが、レディスゴルファーで捻転差をつくっている人はあまりいません。そこでお勧めしたいのが、大小、2つのゴムボールを使うことです。小さいボールを両ヒジの間に挟み、大きいボールを両ヒザの間に挟みます。そのままいつもと同じようにアドレスしてみましょう。

小さなボールを両ヒジの間に、大きなボールを両ヒザの間に挟んでアドレスの形をつくる。ボールをつぶさない程度の力で挟んでみよう

ボールを両ヒジと両ヒザの間に挟んでアドレスをつくったら、上体を右に回します。胸を目標の反対に向ける感じです。下半身は両ヒザを正面に向けたままにしておきましょう。どうです? 胸と骨盤に捻転差をつくれたと思いませんか? これが正しいトップスイングの形です。よくこのドリルを上のボールだけで行う人を見かけますが、両ヒザにボールを挟んでいないと下半身も回ってしまうため、胸と骨盤の捻転差は大きくなりません。

単純に胸を目標の反対へ向けるつもりでバックスイングを行えばいい。下半身が動かないため、自動的に胸と骨盤の捻転差が大きくなる

両ヒザにボールを挟んでいないと、左ヒザが右を向き、腰も右に回ってしまうので、大きな捻転差は生まれない。

ボールを両ヒジだけに挟んだドリルをスイングに応用すると、胸と腰の分離がないうえに、両ヒザの間隔も狭いので、土台が安定しないスイングになる。その結果、飛距離も出ないし、方向性も低下する

先ほどとは反対に、両ヒザの間にだけボールを挟むドリルを行っても、今度は単に両手を上げたけのスイングになるだけです。そのイメージのままスイングを行っても胸と骨盤の捻転差は大きくなりません。

一見するとよさそうに見えるトップスイングだが、胸が目標の反対を向くほど回っていないため、上体と下半身の捻転差が小さく、パワーを貯めているとはいえない

実際にスイングするときは、両ヒザの間にボールを挟んでいると思い、そのスペースを意識しながら、胸を目標の反対に向けてみよう