地元・広島では行列のできるレッスンプロとして、アベレージゴルファーのカリスマ的存在である木原睦美プロ。その分かりやすいレッスンは、Regina読者にも大人気です。今回、木原プロが教えてくれるのは、あなたのゴルフをワンランクアップさせる“数値”に基づいたレッスンです。
第4回は「ウェッジの考え方」について説明します。
>>おすすめ記事はこちら! 予約殺到のレッスンプロ・木原睦美が教える100切り女子への道パート2 サンドウェッジを使った距離の打ち分け
◆“PAS(パス)”で順番を覚えよう!
アイアンのソールには番手ごとの数字が書いてありますが、ウェッジのソールにはP、A、Sのアルファベットが表記されています。そのため、どのウェッジが最も飛ぶのか今イチあいまいな方が少なくありません。
P→A→Sなのか、A→P→Sなのか、S→P→Aなのか人によって順番が変わってしまうほどです。もちろん、正解は、P→A→Sですが、分からない人は実際に3本の長さを比べてみるとその違いがはっきりとするでしょう。覚え方としては“PAS(パス)”だと語呂がいいかもしれませんね。
また、男性の方とラウンドする際、サンドウェッジは難しいのでピッチングウェッジを使ったほうがいいとアドバイスされた経験がある人もいると思います。確かに、ベアグラウンドのように、状況によってはバンスの大きいサンドウェッジだとソールが跳ねるため、アプローチが難しい場合もあります。しかし、けっしてサンドウェッジは難しいクラブではありません。変な先入観にとらわれないようにするべきです。
ピッチングウェッジが10番、アプローチウェッジが11番、サンドウェッジが12番アイアンだと考えてください。番手が下がり、クラブが短くなるほど打ちやすいと思えば、サンドウェッジに対する苦手意識も消えるのではないでしょうか。
まずは、各ウェッジの最大飛距離をしっかりと把握しておき、それをラウンドに生かしましょう。
ピッチングウェッジはソールにPと書いてあることが多く、アプローチウェッジはAかロフト、サンドウェッジはSかロフトが表記されています。P→A→Sの順に飛ぶクラブだと覚えましょう
◆フォロースルーの大きさを変えるのは難しくない!
第1回目のレッスンで、サンドウェッジの飛距離を6段階に分けましょうと言いましたが、その際、20、30、40ヤードはどれもバックスイングが同じ大きさだと説明しました。20ヤードは両手が右腰から左腰までの振り幅、30ヤード両手が右腰から胸までの振り幅、40ヤードは両手が右腰から左肩までの振り幅になります。
なぜバックスイングが同じ大きさかといえば、フォロースルーの大きさだけを変えたほうが簡単だからです。バックスイングでもフォロースルーでも振り幅の調整を行うと、それだけマスターするのに時間がかかります。
皆さんの中には、フォロースルーの大きさを変えることが難しいという方もいるでしょう。その場合、次のドリルがお勧めです。
まず、左手だけをフォロースルーの位置まで移動します。20ヤードなら左腰の位置です。その後で、その左手に体を回すことで右手をつけてみましょう。この位置まで振るということを頭と体にインプットします。振り幅が分からなくなったら、このドリルに戻りましょう。
大切なのは反復練習です。自分が何をしたいのか、しっかりと目的意識を持ってボールを打つことで、習得する時間も短縮できるので頑張りましょう!
20ヤードを打つときは左手だけを左腰の高さまで移動し、その後に体を回して右手をつけます
30ヤードを打つときは左手だけを胸の高さまで移動し、体を回して右手をつけます
40ヤードを打つときは左手だけを左肩の高さまで移動し、体を回して右手をつけます
◆教えてくれたのは…
木原睦美/広島県を拠点に全国を飛び回る人気のティーチングプロ。生徒からは「むっちゃん」の愛称で親しまれ、毎週150人以上を指導。
YouTube「木原睦美のHappyゴルフ」で、独自のゴルフ理論を展開中。公式LINEアカウントも開設!
撮影/福田文平 取材・文/山西英希 撮影協力/アコーディア・ガーデン東京ベイ、ユピテル ゴルフスイングトレーナー(GST-7 BLE)