照りつける日差し、生い茂るラフ、スイングするたび奪われる体力…。夏ゴルフには女性が陥る落とし穴がいっぱい。もっとラクにプレーしてスコアアップするためのテクニックを、人気プロ・木原睦美さんが伝授します!
夏ゴルフ、セカンド・サードの落とし穴
1.ピンポイントに狙ってしまう
2.PAR5、体力がもたない!
3.思いがけない傾斜にボールが!
4.雨や猛暑でプレーが雑に…
◆夏こそ“急がば回れ”の気持ちが好結果に
夏は暑さや急な雨の影響で、ついプレーが雑になりがちです。スイングリズムが速くなったり、コースマネジメントをせずにグリーンを狙ってしまい、ミスショットや難しいライから打つことが少なくありません。また、ボールを大きく左右に曲げると、ラフが伸びているため急傾斜にボールが止まることも。さらに距離の長いパー5では体力が削り取られるので、効率のよいプレーを心がけましょう。
1.ピンポイントに狙ってしまう
→安全なエリアを狙うべし
グリーンまで距離があるからと、すぐに長いクラブを持つのは禁物。なぜなら落下地点に池やバンカーなどのハザードがあるかもしれないからです。理想はクラブごとの飛距離を知っておくことですが、把握していない人はハザードに入らないクラブを選択するか、グリーン以外を目標にしてもいいので、ハザードがないエリアを狙いましょう。
2.PAR5、体力がもたない!
→番手をひとつ上げて浅く構えよう
フルショットを続けると予想以上に疲れるので、番手をひとつ上げるのも◎。たとえば、8Iの距離を7Iで打つ感じです。フルショットするとオーバーするのでスイング幅が小さくなり、体力を温存できますよ。上体を少し起こして構えると振り幅が小さくなります。その分ボールに近づきましょう。
<構え方はこう変える>前傾角度を浅くして構えた分、ボールとの距離を縮めておきましょう。体から両手が離れすぎるのを防げます
<振り幅はこう変える>8Iでは両手を頭の高さに上げていましたが、7Iでは右肩から左肩の高さに抑えましょう
3.思いがけない傾斜にボールが!
急傾斜は“パター打ち”で乗り切って
夏は急傾斜にボールが止まりがち。平地と同じように打つには、スタンスを思い切り開かないと安定しませんが、相当な筋力が必要です。この場合、次の1打を打ちやすいところに運ぶことを第一に考えましょう。おすすめはパター打ち。パターのようにアイアンを動かすことで、確実にボールをヒットできるようになります。
ボールが足元よりも高い位置にあるので短く持ち、重心はツマ先寄り。目標の右を狙います
ボールが足元よりも下にあるので短く持たず、ボールの近くに立ち、目標の左を狙います
◆打つ前にトライ! パター素振りでうまくいく
パター打ちのイメージがわかない人は、実際に傾斜でパターを持って素振りをしましょう。地面に沿ってヘッドを動かすのではなく、ボールが平地にあるつもりでストロークするだけです。振り幅は右ヒザから左ヒザまで。超ロングパットを打つイメージを持つといいですね。
4.雨や猛暑でプレーが雑に…
スイングリズムを整えて
雨や猛暑のときは、打ち終えたらすぐに傘の中へ入りたい気持ちが強いので、スイングリズムが速くなりがちです。それを防ぐために、歌いながらクラブを振ってみましょう。声に出すことでいつものスイングリズムに戻ることができます。
木原睦美プロ…USLPGAティーチングプロ。広島を拠点に活動し、技術・マナー・メンタルに至るまでのトータルゴルフレッスンを実施。生徒一人ひとりのゴルフ人生を豊かにするための指導を行っている。YouTube「木原睦美のHappyゴルフ」でも、独自のゴルフ理論を展開中。
Regina2021年初夏号掲載 撮影/福田文平 取材&文/山西英希 撮影協力/南総カントリークラブ