ショットは上達しているのになかなかスコアが縮まらない。気持ちはピンに向かっているのにボールが届かない…。最終回となる6回目はパター編の続きとさらなるコースマネジメントマスターへの道をお伝えします。
平野裕美プロ
LPGAティーチングプロA級。
ヨガインストラクターでもあり、身体の使い方と連動した指導が高く評価されている。大学で教鞭を執るほど英語に精通しており、英語でのゴルフレッスンも大好評。『ヒルズゴルフアカデミー』等で熱血指導中のマルチに活躍するプロ。
◆どう攻める?【11】パー4/下り3Y 下りラインの3Y!
【A】コツンと当ててヘッドを止める
【B】芯を外して大きめにストローク
下りのパットは「止めないといけない」という意識が働いて、ストロークを止めてしまう人がいます。しかし、コンッと当てるとボールが加速して、むしろスピードが増すのです。下りのパットでスピードを殺すには、ヒールを浮かして構えましょう。するとパターの芯を外れ、スピードが出にくくなります。ゆっくりと大きめにストロークするのがコツ。
正解は…【B】! ヒールを浮かせ、ゆっくり大きめにストローク
アドレスを決めたら、パターのヒールを少し浮かせて構えましょう。芯を外してボールが当たるので、ボールに勢いが出ません。その分、振り幅をやや大きめに。
【A】だと…加速するリスク高し!
怖さのあまりボールにコツンッと当てると、ボールの転がりは加速します。1グリップ以下でない限り、下りでコツンは禁物です。
注意したいのは・・・Mタイプ!
◆どう攻める?【12】パー4/ピンまで5Y 5Yの複雑で微妙なライン
【A】とりあえずまっすぐ打つ
【B】ピンに向かって打つ
ラインを読んでみたけれど、よくわからない…という状況はありますよね。でも「とりあえずまっすぐ打てばいいや」はNGです。必ず目標を明確にしましょう。目標が曖昧なままでは、ルーティンも曖昧になり、思ったストロークになりません。まっすぐと判断したならカップの真ん中にフェース面を合わせ、ピンがさしてあればピンに向けて打ちましょう。
正解は…【B】! ピンの根本を狙ってしっかり打つ
ピンホールの直径は、ゴルフボール3つ分弱あります。右・真ん中・左、とホールを3分割して狙い所を決めましょう。
【A】だと…運任せはダメ
「とりあえず」ではカップインの確率を高めることはできません。パターこそ、慎重にアドレスすべき。パターのフェース面をどこに合せるのかを明確にしてからアドレスすべきです。
注意したいのは・・・中間タイプ!
◆マネジメントマスターへの道◆
基本は1回目でふれましたが、次の4つのポイントを意識して実践しましょう。スコアアップへのさらなるステップです。
マスターへの道【1】本日のピン位置を確認する
本来はピンの位置から逆算して、アプローチ、セカンドショットの位置、ティショットが決まります。スタート前に必ず確認しましょう。
マスターへの道【2】ヤードの感覚を身につける
まずは1Yの感覚を歩幅で覚え、10Y、50Yの距離感を身につけて。練習場のポールの間隔などで視覚的に10Yの目安を覚えるのも○。
マスターへの道【3】風向きと球筋の関係を知る
横風まで意識したい。持ち玉が左右の風に乗るとどう流されるのかをしっかり考えて。レイアウト図にその日の風向きを書くのも有効。
マスターへの道【4】コースを記憶する
次回のコースマネジメントのために、ラウンド後にもう一度心の中でラウンドを。自分のマネジメントの失敗や特徴も把握できます。
レジーナ2019年冬号より 撮影/内藤サトル イラスト/岩井勝之 撮影協力/静ヒルズカントリークラブ