パターラインの読み方5STEP|パット数を減らしてスコアアップする手順を解説

「せっかくパーオンできたのに、3パットでボギー・・・」そんな悔しい思いをしたことがある人は、少なくないでしょう。トータルスコアの約40%は、グリーン上のパット数を占めています。そのため、パット数を減らすことがスコアアップに必ず繋がります。

しかし、どんなにパターの練習をしても、パターラインの読み方を間違えてしまえばカップインはできません。そうならないために、パターラインの読み方とポイントを詳しく解説します。しっかりパターラインの読み方をマスターして、スコアアップを目指していきましょう。


目次
1.パターラインの読み方をマスターすれば必ずスコアアップに繋がる
2.5STEPで解説!パターラインの読み方
2-1.STEP1|グリーン手前から全体的な傾斜を把握する
2-2.STEP2|ボールの後方から傾斜をチェックする
2-3.STEP3|ボールと反対側のカップからも確認する
2-4.STEP4|ボールとカップの中間からも確認する
2-5.STEP5|ボールが曲がるポイントを見つける
3.パターラインに迷った時に使える3つの対処法
3-1.対処法①一番低い位置からカップとボールの位置関係を確認する
3-2.対処法②同伴のプレーヤーが先に打ったパターラインを参考にする
3-3.対処法③カップをオーバーした時のオーバーラインを覚えておく
4.パターラインを読む時はパターを吊るすと効果的
4-1.パターを吊るす(プラムボビング)のやり方
4-2.プラムボビングをやる時は効き目で見ることが大事!
4-3.プラムボビングの効果を出すためには練習が必須
5.スコアアップのためにはパットの練習も重要
5-1.①距離の打ち分けを練習する
5-2.②まっすぐ打つ練習をする
まとめ


1.パターラインの読み方をマスターすれば必ずスコアアップに繋がる

ゴルフは自然の中のスポーツであり、ゴルフ場のコース内には、うねりや凸凹としたアンジュレーションと呼ばれる地面の起伏があります。

パッティングを行うグリーン上にも、アンジュレーションが作られているため、ボールを打つと様々なラインを描いて転がっていきます。このボールの転がる軌道がパターラインです。

このラインの読み方をマスターすることで、ボールの転がり方を予測し、パッティングの成功率がぐんと上がり、スコアアップに繋がっていくのです。


2.5STEPで解説!パターラインの読み方

パターラインを決める要因は、グリーンの傾斜・アンジュレーションです。スコアアップのために、大まかなグリーンの傾斜・アンジュレーションを読めるようになりましょう。

パターラインの読み方を5STEPで解説します。

2-1.STEP1|グリーン手前から全体的な傾斜を把握する

パターラインを正しく読むためには、まずグリーンの全体的な傾斜を把握することが重要です。

全体的な傾斜を確認すれば、上りなのか下りなのか、フックライン、スライスラインがわかり、ボールがどの方向に転がるのかイメージをすることができます。全体的な傾斜は、遠目からの方が確認しやすいため、セカンドショット以降グリーンへ向いながら見るようにしましょう。

グリーンの傾斜は、地形の延長線上にあることが多く、グリーンに上がる前に大きな傾斜を把握する事で細かくパターラインを読む判断材料になります。全体の傾斜を確認するポイントは、グリーンの一番高い場所を探すことです。そこをベースに全体的な大きな傾斜を把握できます。

たとえば、グリーン手前から奥に上がっている場合は、手前から上り奥から下り、グリーンの右に乗ればフックライン、左に乗ればスライスラインということが分かります。

正確なパターラインを読むために、遠くからグリーンを見て傾斜を把握していきましょう。

2-2.STEP2|ボールの後方から傾斜をチェックする

全体的な傾斜を把握できたら、ボールの後方から傾斜をチェックします。

チェックする時は、しゃがみ込んだ姿勢で確認しましょう。目線を低くして地面に近づいて確認することで、上り・下りなどの傾斜が見やすくなります。

チェックするポイントは、ボールとカップの間の高い場所を探していくことです。ボールの後方からラインを見ると、右が高かったり、左が高かったり、全体的に確認した傾斜の中にも微妙な高低差があることに気づきます。そうすることで、上りか下りか、どちらに曲がるのか、パターラインのベースを決めていくことができます。

2-3.STEP3|ボールと反対側のカップからも確認する

ボールの後方からカップまでを見ていても、気づかない傾斜があります。そのため、ボールの後方からある程度のパターラインを決めたら、ボールと反対側のカップからも傾斜を確認しましょう。特に、カップがボールより低い位置にある下りのラインの場合は、高いところから見るよりも低いところから見る方が傾斜の程度がよくわかります。

アマチュアゴルファーの多くは、ボールの後方からしかチェックをしない人が多いですが、このひと手間を加えるだけで、より明確なラインを決めることができるようになります。必ずスコアアップにも繋がるので、習慣化していきましょう。

2-4.STEP4|ボールとカップの中間からも確認する

次にボールとカップの中間からも、高低差や距離感を確認していきましょう。

ボールとカップの中間から確認する時は、横から見ることがポイントです。横から俯瞰することで高低差がわかりやすくなります。また、横から確認する時は、距離感もしっかりチェックしましょう。距離によってラインを見極めるポイントが変わってきます。

距離が長い場合は、高低差を重視して見ることが大切です。高低差によってパットのタッチも変われば、ボールが曲がるポイントも変わってきます。逆に距離が短い場合は、左右どちらに曲がりそうかをしっかり見極めることが大切です。

2-5.STEP5|ボールが曲がるポイントを見つける

ここまで、傾斜とアンジュレーションを様々な方面から確認したら、ボールが曲がるポイントを見極めましょう。ボールが曲がるポイントを見極めたら、そこを通るようにボールからカップまでのパターラインをイメージします。パターラインの上を通るようにパットができれば、パッティングの成功率が格段に上がっていきます。


3.パターラインに迷った時に使える3つの対処法

パターラインを読んでいても、どっちに曲がるのか?パターラインに迷う時もあります。迷った状態でパットをしても、ボールをカップに寄せることは難しいでしょう。そんな時は、次の対処法を試してみてください。

3-1.対処法①一番低い位置からカップとボールの位置関係を確認する

パターラインがどうなっているか迷った時は、最後にグリーンの一番低い地点からカップとボールの位置関係を確認してみましょう。グリーンの最下点に立つと目の位置が低くなるので、カップとボールの位置関係が確認しやすくなります。最後に確認したら、確信をもってパターラインを決めてパットをしてください。

ここで注意したいのが、パターラインの確認に時間がかかり過ぎてしまうと、スロープレーとなり同伴のプレーヤーだけではなく、後続のプレーヤーにも迷惑となります。そのため、パターラインを確認する時は、時間を気にしながら行うようにしましょう。

3-2.対処法②同伴のプレーヤーが先に打ったパターラインを参考にする

同伴のプレーヤーが先にパットを打った場合は、必ずボールの転がり具合や曲がったラインなどをしっかりチェックして、参考にしましょう。自分と同じラインのパットはもちろんですが、反対の地点からのパットは方向が真逆なので、参考になります。

また、カップ付近の曲がり具合や止まり具合のパターラインを読むことは非常に難しいため、しっかりチェックしてください。

雨上がりなどでグリーンが濡れている場合は、パターラインがかすかに残るため漏れなく参考になります。

3-3.対処法③カップをオーバーした時のオーバーラインを覚えておく

打ったパットがカップインしないでオーバーした時は、オーバーしたラインを最後まで見届けておくことも重要です。その後のパットは、オーバーしたラインを逆にたどる傾向が非常に高いからです。ラインを覚えておけば、オーバーラインに合わせて自信を持って返しのパットを打つことができます。

トーナメントプロは、パットは「オーバーするように打つ」と言う人も非常に多いです。それほど、オーバーラインを覚えておくことで、余分なパットをしない為に重要なことと言えるのです。


4.パターラインを読む時はパターを吊るすと効果的

ここまで、パターラインの読み方について詳しくお伝えをしてきましたが、パターラインを読むときは、パターを吊るして傾斜の確認をすることもおすすめです。

パターを吊るしてラインを読む方法を、プラムボビングと言います。垂直に下がったシャフトを基準にすることで、ラインを視覚的に捉えやすくなります。具体的に、パターを吊るしてラインを確認する方法を詳しくご紹介します。

4-1.パターを吊るす(プラムボビング)のやり方

プラムボビングのやり方は、以下の手順で進めます。

①ピンとボールの延長線上で、ボールから2~3メートル後方に立つ
②シャフトがボールと重なる用にパターを吊るす
③効き目で覗き込む

この時、カップがシャフトよりも右に見える時は「スライスライン」、左に見える時は「フックライン」です。

パターを吊るすときは、垂直に吊るすことがポイントです。パターの種類によっては、吊るすだけでは垂直にならないパターもあります。シャフトを回して、パターの重心なりにきちんと垂直に吊るせる位置を見つけましょう。

このように、とても簡単にラインを読むことができます。シャフトの指す方向にボールを打ち出せば、ボールをカップに寄せることができるようになります。

4-2.プラムボビングをやる時は効き目で見ることが大事!

人間には利き手や利き足と同じように「効き目」が存在します。特に、わずかな傾斜や凸凹を見極めるグリーン上では、効き目を使ってラインを読む癖をつけましょう。

効き目を確かめる方法は、以下の手順でやってみてください。

①少し離れた場所に目印を作る
②両眼を開けた状態で目印と重なる用に指を立てる
③左右どちらかの目を閉じる

この時、片方の目を閉じて指の位置がずれず指で目印が隠れたままの方が、効き目です。

4-3.プラムボビングの効果を出すためには練習が必須

プラムボビングでは、大まかな傾斜を確かめることができます。しかし、実際には自分の立っている位置や、ピンまでのライン上の傾斜を読めたとしても「上り」なのか「下り」なのかによっても、ボールの曲がり具合は大きく変わります。そのため、しっかりとプラムボビングを使いこなすためには、経験値を積む必要があります。

また、ラインが読めたとしても、読んだラインに打ち出すことができなかったり、上り下りの傾斜やグリーンの早さに応じたタッチが合っていなかったりすれば、ボールをカップに寄せることはできません。

プラムボビングを使ってスコアアップを目指すためには、ラインの読み方はもちろん、パットの練習もしっかり行いましょう。

5.スコアアップのためにはパットの練習も重要

パターラインが読めるようになったからといっても、読んだラインに打ち出すことができなかったり、タッチが合わなかったりすれば、カップインすることはできません。そのため、スコアアップを目指すためにはパットの練習も必要です。

トータルスコアの約40パーセントは、グリーン上のパット数が占めています。全てのホールを2パットで廻れば、合計36パットです。パターラインが読めて、パターが上手になれば確実にスコアアップします。

ここでは、パットの練習方法とコツをお伝えします。普段の練習も大事ですが、ラウンド当日にも意識して練習をしましょう。

5-1.①距離の打ち分けを練習する

グリーン上で実際にパットをする時に、打つ距離の目安となるのは、パターのふり幅です。このふり幅は、人それぞれ違うので、2メートルならこれくらいのふり幅、1メートルならこれくらい、という自分なりの基準を作っておくことが大切です。

ふり幅で大事なことは、テイクバックもフォローも同じ大きさにするということ。テイクバックよりフォローが大きかったり、小さかったりすると、距離にバラつきが出てしまうので注意しながら練習をしましょう。

5-2.②まっすぐ打つ練習をする

ふり幅の距離が合っていても、狙った所にフェースを向けて打てなければまっすぐ打つことはできません。まっすぐ打つことができない人は、グリップが緩んでインパクト時にフェースの向きが変わってしまっている人が多いです。フェース面が変わらないように、左手でしっかりグリップしてパットする練習をしましょう。

グリップする強さは、誰かにパターのヘッド側を掴んで左右に回してもらっても、グリップが離れないくらいの強さです。ドライバーやアイアンよりも強くグリップするイメージを持って、しっかりまっすぐ打ちだせるように練習をしましょう。


まとめ

スコアアップを目指すために重要なパターラインの読み方と、注意点やポイントについて詳しく解説をしました。

トータルスコアの約40パーセントを占めるパット数を減らすことができれば、スコアアップは必ずできます。そのために大切なことは、パターラインを正確に読むことです。ゴルフは自然の中のスポーツです。自然の傾斜やアンジュレーションを読んでプレーができなければ、思い通りの場所へボールを運ぶことはできません。

特にグリーン上は、傾斜やアンジュレーションを正確に読めないと、まっすぐパットが打てたとしてもボールがカップに寄ることは100パーセント無いです。そのため、パターラインの読み方をマスターして、自信を持ってパットを打てるようになりましょう。

少ない打数でパットが決まれば、スコアアップも出来ますし、気持ちよく次のホールに進むことできるでしょう。この記事を参考にして、パターラインの読み方をマスターしてスコアアップを目指してください。