ツアープロはスタート前、どれくらい準備に時間をかけていると思いますか? 答えは…約2時間半! でも、それを私たちが実践するのは、ハードルが高い…ですよね。そこで、必須ポイントだけを凝縮したオリジナルドリルを作成。これならきっと、できるはず!
1カゴ30球だけでOK!クラブ&ボール慣らしの練習場ドリル【1】
練習場コイン1枚に対し、出てくるボールは約30球。たった1カゴでOKですから、ドライビングレンジがあるコースならぜひ練習を!
いちばん時間をかけてやるべきは【アプローチ】10球
スコアメイクに直結するもの、それはショートゲーム。「プロが試合前のドライビングレンジで、最も時間をかけて取り組むクラブがアプローチ(ウェッジ)なのも、そういった理由からなんです。使うクラブはピッチングでもOK。普段、30yrd~50yrdを打つときに、自分が使うクラブで練習しましょう」
ちなみに、球を打つ前は必ず素振りを10回はすること。練習場でいきなりドライバーも、いきなり球を打つのもNGです。ウェッジなど、ヘッドの重さを感じられるクラブで、少なくとも10回は素振りを。体全体をゆっくり大きく動かすイメージで。
【POINT】30~50yrdのターゲットを見つけ、常にどこを狙っているか意識する
常にどこを狙っているか、仮定のピンを意識しながら打つことで、より実戦に近い練習に。球を打つ少し前に素振りをして、クラブの最下点を確認してから打つとより効果的。
使う頻度が高いからこそ念入りに!【ショートアイアン】10球
「よく“アイアンの練習といえば7番アイアンでしょ”と言われる方が多いのですが、女性のクラブセッティングで考えたら、7番アイアンはロングアイアンの部類。ラウンド当日の朝練では、ナイスショットよりもクラブがボールに“当たる”!という感覚、イメージをつかむことが優先。なので、9番アイアンやPWなどのショートアイアンの練習に時間をかけてほしいんです」。これぞ、目からウロコ!
【POINT】アドレスがスクエアか確認する
時間に余裕があるときは、アプローチ同様、ターゲットを決めてからアドレスを。その際、スティックなどを使い、目標に向かって正しく構えられているかを目で確認するとより◎。
【POINT】インパクトゾーンを意識する
ショートアイアンの練習時に行うのは、スイングの確認ではなくインパクトゾーン。「この部分のクラブの軌道を、残像として脳内に残すイメージで打ってください」
次回更新では練習場でのドリルその2をご紹介。ぜひトライしてみてくださいね!
教えてくれたのは、吉本舞さん
1990年7月25日生まれ。佐賀県出身。5歳でゴルフを始める。佐賀県ジュニア連覇、高校時代は日本女子アマ出場。葛城ゴルフ倶楽部(静岡県)に所属し、現在はツアーコーチを務める森守洋氏主宰の『東京ゴルフスタジオ』にてレッスンを担当。USLPGA。インスタグラム@maiyoshimoto_
Regina初夏号より掲載 撮影/石山貴史、エディター/一寸木芳枝、撮影協力/KOSHIGAYA GOLF CLUB