練習場ではナイスショット連発なのにコースに出るとイマイチ、100を切ったらモチベーションがあがらない。こうした「あるある」もメンタルで解決できるのだとか。ではどうやったら上手にコントロールできるのか、桐林プロに教えてもらいました!
Q.練習場ではうまく打てるのにスコアがよくならない
A.1打ずつゆっくり打ってミスを受け入れるクセをつけましょう
練習場でミスショットが出ると、納得できる球が出るまで何度も打ち直していませんか? たしかにそのときは、ミスしたマイナスイメージをプラスに上書きできますが、コースでそれはできません。たとえばドライバーなら、次に打つのは約15分後。打ち方を反省しても、「セカンドをどう打とう、アプローチで寄せよう、よしパットだ」と、プレーしているうちに、ドライバーの反省点など忘れてしまうもの。ですから、練習場では1打ずつコースでの状況を想定し、コースと同じように球筋を最後まで見届ける練習を取り入れて。ミスショット後の自分のマイナスの感情に慣れておく。これを積み重ねることで、練習場とコースでのパフォーマンスのギャップはぐんと縮まるでしょう。
Q.100切りしたらモチベーションが上がらなくなった…
A.スコア以外でもいいので目標を決めましょう
100を切れるようになると、それ以上上手くなるには練習を増やしたりレッスンを受けたりと、時間もお金も必要になることに気づいてしまいます。覚悟が必要なため「今のままでもそこそこ楽しめるからいいか」という楽園に腰を据えてしまいがち。ただし、楽園に居続けるといつのまにか退化してビギナーレベルに逆戻り、後輩にも抜かされ、楽しくないからとゴルフをやめてしまうなんてことに…。そうならないためには、スコアに限らず「アプローチを磨く」「1mのパットは入れる」など、自分にできる目標を設定し、それを目指すこと。「私にはこれができる」という自信がもてる軸があれば、向上心を失わずにゴルフを続けられるはず。
◆教えてくれたのは…桐林宏光プロ
きりばやし・ひろみ。1964年生まれ、東京都出身。日本初、メンタルスキルとテクニカルスキルを融合したレッスンプログラム〈プロジェクトG〉を展開する「トータルケアゴルフ 桐林ゴルフ塾」主宰。www.golf-mental-scan.jp/。JLPGAティーチングプロフェッショナル会員A級。JLPGAジュニアゴルフコーチ。日本スポーツ心理学会認定 スポーツメンタルトレーニング指導士。2019年には、LPGAティーチャー・オブ・ザ・イヤー清元登子賞受賞。
2023年Regina初夏号より転載 エディター/たかはしよし子 イラスト/小豆だるま