中村香織プロが教える! 朝の練習場で実践すべき3つの素振り

コースでは、当てようとすればするほどクラブは走らず、ヘッドスピードが出ないから飛びません。とくにコースでは、視界から入ってくる情報によって、リズムよく振れなくなりがちです。ラウンドの前は、緊張を解く意味も含め、今回ご紹介する3つの素振りを必ず行いましょう。

【スイングの基本】クラブを効率よく使うスイングは円弧にアリ

まずは、スイングの基本をしっかりおさらいしていきましょう。

パワーは不要。自分を軸に遠心力に任せて振るだけです

ミスをせず飛ばすために、肝心なのはクラブの使い方。プロも人によってスイングは違いますが、クラブを効率よく使っている点は共通しています。力みを感じさせないスイングでボールを飛ばせる理由はそこにあるんです。

クラブを効率よく使うとは、振り子のようにリズムよく振って、遠心力に任せるということ。クラブが最も加速した状態でボールがある最下点に入れば、あとは遠心力でクラブは勝手に動いていきます。

まずは、自分を軸にコマのように回転するイメージを浮かべましょう。どの番手も同じです。ラウンド中にミスが出ても、クラブの使い方を修正できれば、ひどいミスには繋がることはありません。

◆スタート前に“リズムよく振り抜く”ための3ステップを実践

【STEP1】右手1本素振り

ドライバーのヘッド側のシャフトを右手で持ち、上半身だけで素振りを。手にはぐっと力を入れず、クラブの先まで血を通わせるイメージです。何度か繰り返したら、左手でも同じように素振りを繰り返して。右手と左手、両方を行うことで、右手で打ちに行くことが減りますよ。

手首とクラブの角度をキープ

【STEP2】両手で水平素振り

胸の高さにドライバーを持ち上げ、地面と平行をキープしたまま両手で水平に素振りをする。速く振る必要はなく、ゆっくりでOK。この水平素振りをすると体の回転とリンクした腕の動きやクラブヘッドの軌道をしっかり体感できるので、スイングリズムのイメージがつかめてきます。

長いクラブが苦手な人ほど効果的です

【STEP3】スプリットハンド素振り

右手と左手を少し離してグリップし、何度か素振りを繰り返したら、実際に球を打ってみましょう。当てにいこうとすると、絶対に当たらないはずです。この打ち方で球が左に飛んでいたら、右手が勝ちすぎている証拠。右手を力点にすると遠心力は働きません。クラブを効率よく使うには、右手は支点、力点は左手が絶対です。

このまま実際に球を打って確認しましょう

◆教えてくれたのは…中村香織プロ

1986年生まれ、京都府出身。中学時代にゴルフを始め、2007年プロテストに合格。ステップアップツアー3勝。2015年にツアーを引退し、2017年からティーチングプロとして活動をスタート。現在は、五反田と洗足に「East Golf School」を開校し、マンツーマンのゴルフレッスンを行うほか、ゴルフメディアでも活躍中。Instagramアカウント:@eastgolfschool

Regina2024年秋冬号掲載 撮影/鈴木克典 エディター/一寸木芳枝 撮影協力/南総カントリークラブ

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